営業で全国を飛び回りながらも翻訳・通訳を副業にできた理由は?

押忍! サイドラインズのランボーです。

会社に認めてもらいながら副業をする。ソフトバンクが副業解禁したり、ベンチャー企業で「むしろ副業しないとマイナス」と謳っている企業が増えていますが、まだまだ「副業原則禁止」を掲げている会社も多いです。

副業は単純に報酬面のメリットだけではなく、いきなり本業では手を出しにくい仕事や、自分の好きなことを仕事にしていくためのステップであったりと、自身の成長のためのメリットが多々あります。

むしろ、自分の好きなことややりたいことは、世の中のことが少しわかる社会人になってから見つかることも。そこで副業禁止の会社に務めていることに気付き、辞めようかどうしようか悩む。そんなケースもあります。

そこで、会社に副業を認めさせつつ、本業も副業も全力で行い結果的にフリーランスとして独立した、翻訳、通訳、ベリーダンサーの尹錦実(ゆんくんしる)さんに、本業もしっかりやりつつ副業を育てる方法を伺いました。

Contents

・企業の翻訳業務から営業担当で全国を回るように

ゆんさんは、プラスチック加工の会社に6年ほど務めました。

入社時は、会社が韓国に子会社を作るタイミングで、韓国語の通訳や翻訳の仕事を行っていました。

韓国の子会社に1年4ヶ月ほど駐在していましたが、そこがあまりうまくいかず、会社を閉めることに。そこで閉める作業を手伝い、その後は営業職へジョブチェンジ。副業をやる前から社内転職を経験していたのです。

日本に戻って来てから、営業で全国を飛び回るようになります。このころ既にゆんさんは外の世界へ目が向いていたようです。

▽会社員時代のゆんさん。一番左。

・母の手伝いから翻訳仕事をする

韓国駐在から戻ってくるのと同時期に、韓国語での翻訳・通訳の副業を始めます。

もともと母がやっていた翻訳のお仕事を手伝っていたことがあり、通訳・翻訳歴はすでに10年ほど。「言語の仕事をしたい」との強い意思から会社の本業と平行して翻訳の仕事も行いました。

オンサイト翻訳といわれる韓国語の映像を元に日本語のニュースにするための翻訳をしたり、日韓交流事業の通訳者をしたりと言語へ関わる時間を増やしていったそうです。

本業が営業のゆんさんは、地方出張でキャリアケースを持ってあちこち飛び回りながら、そのままテレビ局へ駆け込んだりするのが日常茶飯事だったそうです。

そんなゆんさんは、どのようにして上司に掛け合ったのでしょうか。

・上司に副業を通す方法

ゆんさんの会社は“上長が認めない場合、副業は認めない”という決まりがあります。そこに目を付けたゆんさんは、驚く方法に出ました。

ゆんさん「人事部長に直談判しに行きました。一番権限を持っているので、ここさえ抑えれば問題無いかと。そのかわり、直属の上司には黙ってました。自分が副業を言い訳に本業を手を抜かないように、甘えないようにするためのストッパーですね」

一番エライ人だけ抑え、本業も副業も全力でやる。そんな覚悟が現れていますね。

・副業を続けると起こる心境の変化

ゆんさんは本業の営業をしつつ、翻訳家としての副業をこなす。そんな働き方を2~3年続けていました。すると、だんだんと心境の変化が訪れてきます。

本業の営業をしている自分と、副業の翻訳・通訳をしている自分、精神的な充実度が違い過ぎる。

副業の時間が充実すればするほど、本業との精神的なギャップが生じていくのです。

こうなってしまうと、副業は副業のままでは要られません。

・本業と平行して好きなことを育てる

ゆんさんは、今年2017年の8月に会社を退職し、フリーランスの翻訳家として独立しました。

本業も手を抜かず、副業の翻訳家は2年~3年ほど続け、実績をしっかり作ってからの独立。堅実な独立の方法と考えます。

筆者も経験があるのですが、いきなり好きなことで独立しようとすると、手詰まりが発生します。

好きなことを仕事にしているので、楽しいはずなのですが、どうしてもお金の問題が付いてまわるので、「好きなこと」に集中できないのです。

ゆんさんのように、本業という後ろ盾があり、そこで生活に困らないだけのお金はしっかり稼ぎつつ、好きなことを副業にし、育てる。独立する模範的なやり方だと感じました。

ゆんさんの場合は、本業と副業のギャップが大きくなったため、本当にやりたいことが見つかり、翻訳家の仕事にジョブチェンジしましたが、本業も副業も両取りするパターンもあると思います。

やりたいことがあったら、まずは小さくリスクが無いところから行動してみると、人生変わるかもしれません。

最後にゆんさんの力強い言葉で締めたいと思います。
「通訳・翻訳家として2020年のオリンピックになにかしら絡みたいですね。それが今の目標です」

後編はこちらから↓↓
http://sidelines.jp/post-1084

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