副業のDJ活動を本業にするための鍵は「イベントプロデュース」

こんにちは。サイドラインズのOOXです。

みなさんはクラブに行ったことはありますか? 僕はごくたまにですが、独身時代に遊びに行ってました。
では、クラブに行くのはどんなときですか?

みんなでワイワイ盛り上がりたい時?
一心不乱に踊りたい時?
お酒を飲みたい時?
大音量で音楽を楽しみたい時?
新しい出会いを求めている時?

さまざまな目的があると思いますが、全てに共通しているのは、「楽しみたい」という気持ち。

今回は、クラブでフロアを湧き上がらせる「DJ」というお仕事をされている方のインタビューをお届けします。

クラブが好きな人はもちろんクラブに行ったことない人も「へーそーなんだー。」と思ってもらえるような内容になっていますので、ぜひ最後までお付き合いください!

クラブオーナー兼DJ! U-1さんのプロフィール

今回ご紹介するのは、主に静岡県で活躍するDJ「U-1」さん。

彼は、静岡県富士市生まれの1児の父親。現在も静岡県富士市で高齢になった両親を支えつつ、会社員、DJ、イベントプロデューサー、クラブ経営など、多角的に活動されています。

もともとパンクやロックなど、わりと激しめの音楽が好きだった、U-1少年は中学生でギターを手に取り、バンド活動をスタートします。高校時代は音楽に明け暮れ、卒業後は都内の音響の専門学校に進学をします。もちろん目的は都内で本格的にバンド活動をするため。

都内では、高円寺や下北沢など、いわゆるバンドマンの聖地と呼ばれるような地区で精力的に活動をします。

しかし、なんとバンド活動は1年間で終了。

なぜでしょうか? ここはもともとバンドをやっていた僕としてもかなり気になるところなので、少し突っ込んで聞いてみると……。

返ってきた答えは「作曲ができないことに気づいたから」とのこと。

U-1さんが静岡県で活動していたバンドは、自分の好きなバンドの曲をそっくりそのまま演奏する、いわゆる「コピーバンド」でした。

上京をきっかけに自らやメンバーが作詞作曲した曲を演奏する「オリジナルバンド」を目指したそうですが、上記の理由でバンド活動に終止符を打ちます。

個人的には少し早合点のような気もしますが、この決断が後のU-1さんの音楽人生を左右することになります。

クラブミュージックとの出会い

バンドをやめても音楽が好きなことは変わらないU-1さんは、友人に誘われてクラブに顔を出すようになります。普段からライブハウスに出入りしていたU-1さん。当時はまだちょっと危ないイメージのあったクラブという場所にも特に抵抗もなく出入りできました。

そこで、U-1さんの心をグッと掴むDJに出会います。

その人の名は「KEN ISHII」。
主にテクノというジャンルをプレイするDJです。

なんとKEN ISHIIさんとの2ショット!

 

当時は毎晩のようにクラブ通いをしていたので、何度となくDJのプレイを見てきたU-1さんですが、一瞬にしてクラブの雰囲気を変えてしまった、KEN ISHIIさんのDJプレイに惹かれ「自分もDJをやってみよう」と決意したそうです。

(KEN ISHIIさんについて詳しく知りたい方はググってみてね♪)

バンドマンからDJへ。DJを選んだ理由とは?

もともといろんな人と会って話すことが好きだったU-1さん。自身の見聞と知り合いの輪を広げるために、専門学校に通いながらも、さまざまなアルバイトをしていました。

そんな経験から、「人を喜ばせることはとても楽しい。」という価値観を見出します。

クラブの中心で音楽を流し、その場の人々を楽しませるDJ。今から考えれば、音楽で人を楽しませるDJという役割はU-1さんの天職だったのかもしれませんね。

いよいよDJを始めることを決意したU-1さんは、手始めに先輩から中古の機材を譲ってもらいました。

しかし当時のクラブシーンは、HIP HOPが全盛期だったこともあり、テクノDJに魅力を感じつつも、U-1さんはとりあえずHIP HOP DJとしてデビューをします。

時代の流れというやつですかね……?

「DJの目的はあくまでフロアを湧かす(オーディエンスを喜ばせることをこう表現します。)ことだったので、ジャンルは特にこだわらなかった」

とのことで、その後もさまざまなジャンルに挑戦し、都内でDJとしての場数を踏んで行きます。

そんな中で特にU-1さんのツボにハマったDJが、「YOJI BIOMEHANIKA(ヨージ・ビオメハニカ)」。このDJは、元々有名なパンクバンド「LAUGHIN’ NOSE」のベーシストで、その後華麗にDJへと転身を遂げた、まさにU-1さんと同じ道を歩んでいた目標とするDJだそうです。

YOJIさんは、都内でもプレイしていたものの、地元神戸にCLUB GHOSTというクラブをオープンし、オーナーDJとしても精力的に活動。

「ホームグランドを大切にする、プレイングマネージャー」として活躍するその姿は、だんだんとU-1さんの目指すべきゴールと重なって行きました。

そんな中、時代がU-1さんに追いつき!? 、全国的にクラブで遊ぶという文化が浸透し始めます。

地元静岡のみんなにみこの楽しさを知ってほしい……。

その思いが強くなり、専門学校を無事に卒業した後もしばらく過ごしていた東京を離れる決意をします。

会社員とDJ。あえて複業スタイルを選んだ理由

静岡県に帰省をするにあたり、自らに課した条件は、「就職すること」。そして就職した先は、水素電池を開発する会社。意外ですよね?

ではなぜDJとしてではなく、会社員として静岡県に帰省したのか。

その答えは簡単でした。当時静岡県にはクラブと呼ばれるお店がなかったのです。

これはU-1さんの会社員とDJの両立を目指すU-1さんにとっては大問題ですし、文字通りゼロからのスタートとなりました。

それでもU-1さんはライブハウスをはじめ、野外の音楽イベントなど、当時静岡県で音楽を主体とした人が集まる場所に足繁く通い、チャンスを掴みます。

沼津のライブハウスで店長をしていた人と知り合い、音楽の話で意気投合。そのライブハウスで毎週定期的にクラブイベントを実施することになりました。

これが静岡県でのクラブイベントのオーガナイザー(主催者)としての第1歩となったのです。

もちろん当時の静岡県ではクラブイベントの知名度は低く、当初は集客も少なく赤字になることもしばしば。それでもそのライブハウスがとても協力的だったこともあり、なんとかイベントを定期継続し続け、自らもDJとしてプレイ。

「当時はインターネットでのやりとりも活発ではなく、イベントの集客活動や、他のDJのブッキング、イベントの打ち合わせなども、ほぼ電話か直接。それでも黒字転換は難しく、会社員を継続しながら終業後にそれらの作業をするため、寝る暇もなく活動してた。」

と振り返るU-1さん。

クラブ文化や音楽の楽しさを自分で体感するだけなら、イベントのある都内に出向けばいいので簡単ですが、クラブのない土地でそれを主催し、お客さんを集め、楽しさを知ってもらうことは、とても過酷な道のりでした。

プレイヤーからオーガナイザーへ。イベント企画運営のメリットとデメリット

沼津のライブハウスで、クラブイベントを実施していたU-1さん。

ある日、彼の耳に面白い情報が飛び込んできます。

「地元の富士市にクラブができる」

U-1さんにとっては、願ってもないチャンスの到来です。

早速そのクラブのオーナーとコンタクトを取ったU-1さんは、月に2〜3回。定期的にそのクラブでイベントを開催することを依頼されます。

ただし、それには条件が。

イベントを開催するにあたって、規定の金額をホールレンタル料金としてクラブ側に納め、イベント自体の組み立てや集客。収益の管理など、全てを自分でやること。

これまで開催していた沼津のイベントは、ライブハウスと共同主催ということもあり、金銭面でも集客面でもある程度優遇してもらえていましたが、今回は違います。

全ての責任が自分にのしかかってくるので、失敗は許されませんでした。

どんなイベントにすればお客さんが来てくれるか?
どんなゲストを呼べばお客さんが喜んでくれるか?
チラシのデザインは?
イベントのタイトルは?
チケットの値段は?

「毎日イベントのことで頭がいっぱいだった。」

とU-1さんは振り返ります。

それでも一心不乱にイベントを開催し続けた結果、

「静岡県におもしろいクラブがある」

という噂が、首都圏に広まり、東京や横浜のクラブシーンとの交流も活発になり、イベントもどんどん大きくなって行きました。

余談ですが、当時僕もそのクラブで少しだけアルバイトをしていまして、その時に何度かU-1さんと挨拶を交わす程度の関係性でした。

本人は、「覚えてなーい」とのことです(涙)

「イベントのオーガナイズは金銭面で言うと、まさにハイリスクハイリターン。だから、オススメはしません。でも、自分が主催したイベントで大音量の音楽が流れて、DJ、フロア、スタッフ、全てが楽しそうに過ごしている姿を眺めている時が何よりの報酬。」

と語るU-1さん。

やはり金銭に勝る魅力があるからこそ、会社員とクラブイベントオーガナイザーという、正反対の時間帯で活動するライフスタイルを継続できたんですね。

インタビュー中にも関わらず、当時の思い出話に花が咲き、しばらく盛り上がってしまったので、この続きは後編で!

後編の記事はこちらから↓↓

 https://sidelines.jp/post-1693 

 

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