せどりで健全なキャッシュフローを実現する6つのポイント

せどりを始める前にはあまり考えなかったけど、数ヶ月間せどりを行ってみると実感するのが「キャッシュフロー」の大切さです。せどりをしているとやはり考えてしまうのは利益のことです。店舗で利益の出る商品が見つかると嬉しいですし、月末になって今月の売上や利益を確認していて、自分の想定より上回っているとウキウキしますよね。ですが、手元にはいくら現金が残っていますか?貯金通帳の残額は増えていますか?毎月利益が出ていることに安心してしまって、キャッシュフローが回らなくなっていた・・・なんてことありませんか?実際に帳簿の上では黒字だけど、手元に現金が無くなってしまって倒産してしまう会社も多くあります。それは個人でも例外ではなく、むしろ経済的な体力の少ない個人こそ、大事にしなければならない部分です。

今回はキャッシュフローというものを理解して、適切なキャッシュフローを実現するためのポイントをご紹介していきます。特に初心者の方や、これからせどりを始めようと思っている方は是非覚えておいて下さい。

せどりのお金の流れ(=キャッシュフロー)を理解する

せどりも転売も、先に現金が出ていくビジネスです。売上を上げて利益を得るためには仕入れをしないといけないからです。当たり前ですが、せどりというビジネスでは仕入れた商品が売れて入金があって初めて利益になります。まずは売上や利益に関する計算方法を覚えておきましょう。売上や利益に関する計算式は以下です。

売上高-売上原価=売上総利益

売上高に対して、売上原価というのは仕入れ値のことですが、販売にかかる送料や、Amazonで販売する場合は販売手数料なども売上原価に入れて計算することもあります。(売上原価に入れないで計算する場合もあり、販管費などとして計上することもありますが、この記事では送料や販売手数料を売上原価として計算していきます。

売上総利益÷売上高=売上総利益率(粗利)

そして売上総利益を売上高で割ったものが、いわゆる粗利なります。

例えば1個10,000円で売れる商品を1個5,000円で200個仕入れたとします。ちなみに、僕がせどりをしている時だったら、こんな商品に出会えていたら小躍りしていました。「送料とか手数料とか考えても1個売れれば3,000円は粗利が出る!粗利30%かーこりゃ凄い!」と考えていたと思います。ちなみに全部10,000円で売れたら、売上は2,000,000円で粗利は600,000円です。上記の式に当てはめると以下です。(仮に販売にかかる送料と手数料をそれぞれ1,000円として計算します)

売上高:2,000,000円
売上原価:1,400,000円(仕入れ値、送料、販売手数料込)
売上総利益:600,000円
売上総利益率:30%

ですが、この商品を仕入れた段階では5,000円×200個で1,000,000円のマイナスです。しかもこの商品は月販数があまり大きく無く、月に20個しか売れない商品でした。そうなると月の売上は200,000円で利益は60,000円です。全ての商品が売り切れるまでは10ヶ月かかることになります。最初に1,000,000円の仕入れをしていますが、その1,000,000円分の入金があるのは5ヶ月後です。しかもその時点ではまだ在庫が半分残っているので、利益自体は300,000円しかでていません。

このように利益の大きい商品だったとしても、せどりはモノが売れて初めて利益が出るビジネスであり、かつモノが売り切れるまでは手元に残るお金が極端に減ってしまう可能性のあるビジネスでもあるのです。

実際に僕もキャッシュフローで苦しみました

僕自信もこのキャッシュフローにはかなり苦しみました。せどりを開始して2ヶ月目で売上が利益は45万円を出しましたが、その分仕入れにかなりお金を使っていたので、それを早く回収しようと思い、現金は手元に残さずに売上の殆どをまた仕入れに回していました。売上も利益も出ているはずなのに、手元に資金が残らず。じゃあその売上や利益はどこに行ったのかと言うと「在庫」です。売上と利益を上げていくために全て仕入れに使って、それが在庫になっていったのです。

せどりのキャッシュフローを良くする6つのポイント

ここからはせどりのキャッシュフローで苦しまないようにするための、キャッシュフロー改善のポイントをご紹介していきます。ぜひ参考になさってください。

クレジットカードを使う

店舗でせどりをする場合などにはクレジットカードで支払いをするようにしましょう。クレジットカードを使うことで、支払いまで1~2ヶ月の猶予を持つことが出来ます。どんな商品を仕入れるかにもよりますが、売れるまで数ヶ月かかってしまう商品もあると思うので、可能な限り支払いは後ろに倒しましょう。

またクレジットカードを使うことでマイルやポイントも貯まります。せどりを専業でしていると毎月の利用額が数百万円になることはザラです。副業でもかなり高額の利用料になると思ういますが、それをマイルやポイントにしないのは非常にもったいないです。

支払いは可能な限り遅らせる

クレジットカードでの支払いが出来ない場合、例えば特定の企業から商品を仕入れる場合などは、可能な限り支払いのタイミングを遅らせるように努力しましょう。単純に「支払いのタイミングを遅らせてほしい」と交渉しても難しいと思うので、例えば「仕入れ額が◯◯万円を超えたら支払いを◯◯日後ろにできないか」などの交渉を行うようにしましょう。

資金調達して潤沢な現金を持つ

せどりを安定させるにはある程度まとまった資金があることがかなり重要です。キャッシュフローを良くするためには回転率の良い商品ばかりを集められれば良いのですが、実際問題やはり回転の遅い商品も仕入れることになると思います。また、思った以上にライバルが増えた商品は値下げをして、利益を圧迫してでも売上に変えるということもあると思います。

資金が豊富で体力があれば、上記のように回転の遅い商品を狙ったり、利益を圧迫してでもキャッシュフローを回すという手段を取ることが出来ます。資金が少ない状態だとそういった手段が取れずにすぐにキャッシュフローがきつくなります。

個人事業主でも比較的簡単に融資を受けられるのが「日本政策金融公庫」です。(僕は審査に落ちてしまいましたが笑)ぜひ一度最寄りの事務所に行って相談してみて下さい。

適正な在庫量にする

売上は在庫の量に比例して上がっていきますが、だからといって売上や利益を在庫に回すと、手元に現金が残らずに急な出費などに対応出来なくなる可能性があります。しかし逆に、在庫の量は単純に減らしてしまうことで「売り逃し」のリスクも出てきます。なので一概には言えないのですが、この記事ではあくまでも個人が副業としてせどりに取り組むことを想定して書いていきます。

仕入れできる商品が見つかると、ついつい嬉しくなってカードの限度額目一杯まで仕入れを行ってしまう人もいますが、直近3ヶ月の売上や利益額の推移を見て、生活に回せる資金は確保しておくことも重要です。そういう意味では在庫量を適正に保つためには、前述のように支払いを遅らせたり資金に余裕がある状態を作っておくことが重要になってきます。

回転率の早い商品を仕入れる

副業でせどりを始める人は、商品を仕入れる時に「回転率」を一番大事にしてください。仕入れて売れて初めて売上と利益が出るので、利益額の大きさは正直重要ではありません。

利益額が10,000円だけど売れるのに半年かかる商品よりも、利益額は1,000円だけど1週間で売れる商品の方が、せどりの対象商品としては遥かに価値があります。それほどキャッシュフローというのは重要です。商品を仕入れる際にはモノレートで回転率をしっかり把握しておきましょう。

せどり初心者は無理のない仕入れでキャッシュフローを健全に

せどりを初めて間もない方は、商品1つ仕入れるのにも不安がよぎると思います。「この商品は本当に売れるのだろうか」「売れなかったらどうしよう」こういった不安はせどりを続けていく内に徐々に薄れていきますが、こういった不安も実は大事なのです。せどりで仕入れを行う際にはどれくらいの利益が出るかだけではなく、どれくらいの期間で売れそうかを必ずチェックすること。そして資金に無理のない範囲で仕入れをするということを大事にしてください。

 

 

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