こんにちは、奈良大輔です。
(自己紹介の記事はこちらになります)
先月、コーヒーを副業にしたい人のためのマネタイズ入門という記事を書きました。
今回は、コーヒーを副業にするための実践編として、
飲み比べワークショップの企画方法について詳しく書いていきます。
コンテンツ
コーヒー飲み比べワークショップとは
ワークショップは、和訳すると「工房・作業場」という意味を持つ名詞ですが、
研究会、講習会という意味もあり、講師の話を一方的に聞くセミナーとは違い、
参加者自身が討論したり、体を使って体験するなど、
参加体験型、双方向性の学びの場となります。
コーヒーの知識、淹れ方についてのレクチャーだけでなく、
実際に飲み比べたり、感想を語り合ったりする形式の場となります。
飲み比べのテーマ設定が成功のポイント
コーヒー飲み比べワークショップでは、
魅力的なテーマ設定をして、 良質な素材のコーヒー豆を準備できれば、
一定レベルの参加者満足度は確実に担保することができます。
ここからは、オススメのテーマ設定の切り口についてまとめていきます。
焙煎度合いが味を大きく決める
焙煎は、コーヒーの生豆を加熱して煎る作業です。
焙煎時間や、熱のかけ方によって、
浅煎り・中煎り・深煎りといった焙煎の度合いが生まれ、
コーヒーの風味が大きく変化していきます。
特徴としては、酸味があり、軽やか。
質の高いコーヒー豆では、ジューシーな質感も生まれます。
こちらの黒々としたコーヒー豆は、深煎りです。
苦みがしっかりして、ガツンとスモーキーな味わいになります。
深いコクと、カラメル質の甘い香りも感じることができます。
焙煎度合いの違いによる味の違いは、振り幅がとても大きいため、
普段コーヒーを飲まない人でも、違いを簡単に感じられます。
初心者向けに飲む比べをする際は、
欠かすことのできない軸が、焙煎度合いの違いになります。
ブレンドとストレートってどう違うのか
ストレートコーヒーは、
一つの産地で収穫された、単一産地のコーヒー豆です。
「ブラジル」・「コロンビア」・「キリマンジャロ」など、
国や地域単位で呼ばれることが一般的でした。
最近では、「グアテマラ エルインヘルト農園 パカマラ種」、
「パナマ エスメラルダ農園 ゲイシャ種」など、
個別の農園や品種も明示されたり、
農園内での区画名、ロットナンバー、精製方法なども記されることがあり、
トレーサビリティーが効いて、
ワインのようにこだわりを表現することが増えてきました。
ブレンドコーヒーは、味や香り等のバランスを良くする為に、
数種類のコーヒー豆を混ぜたコーヒー豆です。
一昔前は、余り物のコーヒーを何種類も混ぜることで、
価格を抑えたようなブレンドも多かったりしました。
最近では、作り出したい味わいのイメージを実現するために、
ストレートコーヒーの特徴を生かしつつ、他のコーヒーとの調和を計り、
世界観を表現する手段としてのブレンドが増えてきました。
ストレートの方が個性の強さがはっきりしていることが多いですが、
それぞれに長所があるので、
飲み比べてみるととても面白い発見は生まれてきます。
コーヒー生産地域によって様々な個性がある
各国の気候やコーヒーの生育環境によって、
生産地域による個性があります。
コロンビアは、エレガントな柑橘系の酸味。
ケニアは、カシス、ベリーの華やかな果実感。
インドネシアは、ボディ感とアーシーな癖のある香り。
といったように、産地ごとの大まかな特徴があります。
飲み比べると個性を感じることができます。
同じ地域のコーヒーでも、コーヒーショップによって味の仕上がりが変わる
各コーヒーショップは、それぞれのコンセプトを持って営業していて、
スタイルの違う店であれば、同じ産地のコーヒーを飲んでも、
感じられ個性に違いがあり、お店のスタンスを明確に感じられることがあります。
例えば、以前自分が「カフェテナンゴ」と「丸山珈琲」の飲み比べをしました。
それぞれの焙煎する、ケニアを飲んだところ、
丸山珈琲からは、カシスを思わせるジューシーさ、
カフェテナンゴからは、ほろ苦さとコクの奥にあるベリーの香りを感じました。
丸山珈琲は、その豆本来の個性や味わいを重視する傾向があり、
比較的焙煎が浅かったり、軽い味わいに仕上げることが多く、
カフェテナンゴは、しっかりした焙煎を通じて豆の個性を表現するスタンスのようです。
特にケニアがわかりやすかったですが、
全体的にお店の焙煎スタイルによる個性は、
飲み比べると如実に現れてきます。
コーヒーのレクチャーで評判が良いトピック3選
WSでは、飲み比べを実際に始める前に、
コーヒーに関するレクチャーを入れると参加者の満足度が高くなります。
レクチャーでは、どんな話をしたら良いのか、
自分が今までやってきた中で評判の良かったトピックを3つ紹介していきます。
サードウェイブに至るまでの歴史背景
コーヒーについての歴史を深掘りして詳しくまとめると、
数時間ぶんの講義にできてしまうようなトピックですが、
最近流行のサードウェーブというキーワードで語ると評判が良いでしょう。
第1の波:ファーストウェーブ
1800年代後半から、1960年代まで続く、
大量生産・大量消費のコーヒーの時代です。
産業革命によって流通が発達し、安価になったことで、
コーヒーが一般的な飲み物になり、庶民にも飲まれるようになりました。
第2の波:セカンドウェーブ
1960年代、スターバックスを始めとする、
シアトル系コーヒーチェーンの台頭により広がった、
主に高品質な深煎りの豆を使ったコーヒーの時代です。
カフェラテやキャラメルマキアートなどのアレンジコーヒーがポピュラーになり、
ブランドロゴの入った紙コップを持って、
颯爽と歩くスタイルがファッションアイコンとして認知されていた時代です。
第3の波:サードウェーブ
2000年代前半から今に続く、ワインや茶、チョコレートのように、
素材の産地や特性を大切にする文化です。
コーヒーの風味、品種、産地の素晴らしい個性を理解して、尊重できるよう、
コーヒーの生産地への配慮、収穫からカップに運ばれるまでのトレーサビリティ、
焙煎方法や淹れ方など、各々の工程にこだわるコーヒーが注目されています。
淹れ方としては、日本の喫茶店で行われていたような、
ハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れるスタイルが世界中でトレンドになっています。
近年話題になっているブルーボトルコーヒーは、 サードウェーブの先駆けの企業です。
コーヒー道具について語ろう
WSにて、コーヒー道具で一番話をするのが、コーヒーミルです。
コーヒーは、豆の状態から粉にすることで、
表面積が1000倍以上に増え、香りが劣化するスピードが速まります。
なので、コーヒーショップで粉の状態で買ってくるより、
豆の状態で買って、飲む前に挽く方が断然美味しく淹れられます。
コーヒーミルを買うことは、
家で美味しいコーヒーを淹れる大きなポイントになるので、
WSで使うミルの特徴の説明をしたり、
参加者が普段どんなミルを使っているのかを聞いたりして、
オススメのミルを提案したりしています。
美味しい淹れ方をマスターしよう
家でもコーヒーを淹れている人にとっては、
美味しい淹れ方は学びたいトピックの一つです。
コーヒーの淹れ方は、一つの完全なる正解があるわけでなく、
目指したい味のイメージ、素材となるコーヒー豆の個性や状態に合わせて、
様々なアプローチがあります。
そのため、様々な淹れ方を学んだり、体験することは、
コーヒー抽出のレベルアップに役立ちます。
実際、飲み比べをするときに、淹れ方を実践して解説するのが一番良いですが、
コーヒー淹れ方のオシャレな動画を見てもらうのも勉強になるかと思います。
参加費は2,000円〜3,000円が相場
自分は2000円から始めて、最大5000円で開催しました。
スターバックスでは、2時間で3,000円。
チェーン系コーヒー店の入門セミナーは、2,000円前後が多い。
コーヒー専門店では、内容によって4,000円以上から、
マニアや業界人向けには10,000円を越えるものも珍しくありません。
自分が5,000円で開催したときは、
希少で、豆の値段が高いゲイシャ種を数種類用意しました。
取り揃えるコーヒー豆の内容と種類を豪華にすることは、
集客の魅力にもつながりますので、まずはそこに力をいれて、
3000円前後で実施するのがオススメかと思います。
マネタイズに向けた3つの集客方法を紹介
自分が今まで、ワークショップを40回以上開催する中で、
集客のためにやってきたことを紹介していきます。
自分の知り合いのコーヒー好きに声をかける
「普段、そこそこコーヒーを飲み、コーヒーを勉強してみたい。」
という人は世の中に一定数います。
勉強会のチラシをつくって直接渡したり、
facebook、twitterなど、 SNSでつながっている友人に向けて文章を書いたりすることで、
興味を持ってくれる人は一定数現れるでしょう。
参考例として、自分が以前書いたチラシの画像を載せておきます。
webサイトに集客してもらう
自分が使った中では、ストアカがオススメです。
サイトの機能で「受けたい」ボタンがあり、
魅力的な告知文をWEBに掲載していれば、 見込み客が徐々に増えていきます。
「世界のコーヒー 飲み比べ&淹れ方講座 おまけ&お土産付」
というタイトルで自分は不定期実施しているので、
告知文もよかったら参考にしてみてください。
お店や主催者に集客してもらう
自分は、カフェ、シェアハウス、コワーキングスペースなど、
様々な場所で開催してきて、それぞれのオーナーさんに集客してもらいました。
行きつけのお店で常連になって、オーナーや店長に相談してみたり、
知り合い経由で決定権のある人をつないでもらったりすることで、
開催場所や告知に協力してくれる味方を増やすことができます。
自分自身が一番楽しむことが大事
ワークショップで大切なのは、講師本人が楽しんでいることです。