こんにちは、サイドラインズの宅野です。
「働き方改革」が叫ばれている昨今、自分の働き方を見直している人もいるのではないでしょうか? 会社員として働きながらも、生活のため、貯金のため、はたまた趣味でなど、さまざまな理由で副業を考えている方も多いかと思います。
かく言う私も、会社員時代は月収だけでは生活するだけでギリギリ。貯金もできなかったため、副業としてライティング業務を受けていました。(当時務めていた会社は、本業に支障が出ない程度であれば副業OKでした)
今回お話を伺ったShinさんはサラリーマンでありながら、仕事の悩みを解決するオンラインコミュニティ「Players」を運営されています。さらに、『シンプルTODOリスト仕事術』や『7つの仕事術』などの本も執筆しています。
Shinさんのことを知った時、私は驚きました。
「何をどうすれば、本業をこなしながらコミュニティ運営や本の執筆ができるの!?」
これほどまでに、Shinさんを突き動かすものは何なのか? Shinさんが副業を始めたきっかけや仕事に対する考え方、モチベーションなどについてまとめた記事を前後編でお届けします!
「会社員」と「コミュニティ運営」、二足のわらじを履く
Shinさんは20数年前、東京に生を受け、読書好きな少年として育ちました。中高生の頃は勉強や部活に励み、現役で大学に合格。
就職活動の際、将来の展望が見えず悩みつつも、業界研究やOB訪問などを通して「コンサルタント」という仕事に興味を持ち、無事にコンサルティングファームから内定を獲得するなど、充実した学生時代を送ってきました。
就職後は、顧客の課題を解決するために企画・提案などを行い、今も現役のコンサルタントとして活躍しています。
また、本業と並行してオンラインコミュニティ「Players」を運営しています。「Players」は、「仕事の悩みを解決すること」を目的に設立しオンラインコンサルティングやメッセンジャーにおけるShinさんへの個別相談など、さまざまなサービスを利用することができます。
ネット上だけではなく、仕事術や資産運用に関するセミナー、飲み会といったイベントも開催し、オフラインでの活動も精力的に行っています。ただし、顔出しはNG。さらに、ブログや、著書『7つの仕事術』『シンプルTODOリスト仕事術』などの執筆活動もしています。
ここまで見る限りでは「ごくごく普通」、いや、寧ろ「ものすごく順調」な人生を送っているように思えます。私自身、お話を聞いた時は「コンサルティングファームに勤めているなら、わざわざ副業する必要なんてないのでは?」と思いました。
しかし、さらにお話を伺っていくと、Shinさんがコンサルタントとして働く中、忙しい合間を縫って「Players」を運営する理由には自身の苦い経験があったことが分かったのです。
上司と自分の違いとは? 「ToDo管理」の重要性に気づく
社会人になったばかりの頃のShinさんは、お世辞にも順風満帆とは言えない日々を送っていました。とにかく仕事ができず、苦しい日々が続いたのだそうです。
どれだけできなかったかというと、
- 周りの話についていけない
- 仕事内容が理解できない
- 仕事を理解できていないからダメ出しが多い
- 手直しに時間がかかり進まない
- どんどんタスクが増える
と、負のスパイラルに陥ってしまうレベル。コピーも取るのも苦手だったのだとか。
2年ほど辛い状況が続いていたShinさん、心が折れかけ「仕事を辞める」という考えも頭をよぎりました。しかし、「何も結果を出していないのに辞めてもしょうがない」と思い直し、試行錯誤しながら働く日々を送っていたのです。
私も会社員時代はいわゆる「デキる社員」ではなかったため、新人時代のShinさんの状況を聞いて他人事とは思えませんでした。その気持ち、ものすごく分かります……。
Shinさんが浮上するきっかけを作ってくれたのは、今も共に働いている上司です。厳しい面もありつつ、とても頭のキレる上司のもとでShinさんはたくさんのことを学んだのだそうです。
Shinさんから見た上司は、顧客にとって何が必要で、どのようなインパクトを与えるのが良いのか、最終目的はどこなのかを数秒で判断しているようでした。
「上司と自分、何が違うのか……」
考えに考えたShinさんは、とある結論に至りました。
「そもそも、自分がやるべきことを“自分”が理解できていないのでは……?」
当時、Shinさんが最も悩んでいたのは、「人の話を理解できないこと」でした。Shinさんの頭の中は、自分が何をしなくてはいけないか、「やること」で頭がいっぱい。脳のキャパシティが、常に容量オーバーしている状態だったのです。
うーん、分かります。頭の中がごちゃごちゃすると、冷静に判断できなくなってしまうんですよね……。
自身の課題が見えたShinさんは、自分の脳内にある「やること」を紙へ書き出すようにしました。頭の中をクリアにすることで人の話を理解することに意識を向けられるようになり、新たなアイデアも出せるようになりました。
この経験を通して、Shinさんは「ToDo管理」の重要性に気づき、活用方法を確立させ、今ではToDoリストによる仕事術に関する本を出すまでに至ったのです。
ToDo管理は大事だと思いつつも、私はなかなか上手くできません。Shinさんの本を読んで勉強します!
たった一つの欲望が生み出したオンラインコミュニティ「Players」
新人時代の挫折を乗り越え、一人前のコンサルタントとして歩み始めたShinさん。なぜ、副業を始めたのでしょうか。仕事ができるようになったのなら、会社で結果を出し続けていれば、将来は安泰のように思えます。
入社して5年が経過した頃、Shinさんにある思いが生まれました。
「誰かの役に立ちたい」
人は誰しも、「認められたい」「褒められたい」という欲を持っているはずです。
Shinさんは「ドロドロした欲望」と表現していますが、彼も「仕事ができるようになりたい」という強い欲望を持っていました。その欲望に素直になり、自分が何を求めているかを突き詰めた結果、Shinさんはコンサルタントとして成長することができました。
次に生まれた欲望が、「人に感謝してもらいたい」でした。「誰かの役に立ちたい」というのはきれいな言い方で、Shinさんの心の奥底にはドロドロした欲望が眠っていたのです。Shinさんは欲望を満たすため、「自分のスキルをどのように生かせば人に価値を提供できるか」を考えました。
まずブログを開設。中高生の頃から読書が好きで文章を書くのも得意だったため、特に抵抗なく書き続けることができました。ブログを読み返してみて仕事のことばかり書いていることに気づいたShinさん。次は、オンライン投稿サービス「note」で「ToDo活用法」や「英会話習得への道」などを執筆、販売するようになりました。
「note」で収入を得られるようになっても、Shinさんの欲望は、まだ完全には満たされていませんでした。
「まだまだ、役に立てていない……」
Shinさんは新人の頃、仕事が上手くいかず、苦しい日々を送りました。その時、尊敬する上司からヒントをもらい、考え方を取り入れて工夫することで乗り越えることができました。自身の苦しかった経験を基に、自分と同じように仕事で苦しんでいる人の役に立ちたい。それも、ただ発信するだけではなく、直に相談者の声を聞くという形で。
これらの思い、いや欲望が、オンラインコミュニティ「Players」の開設に繋がったのです。今では400人以上の会員が参加するほどにまで大きくなり、多くの人がShinさんに相談する、参加者同士でコミュニケーションを図るなどしながら、仕事の悩みを解決しようとしています。
なんだか、カッコいいぞ!
「新入社員が仕事に悩み、挫折し、上司や先輩の背中を見て成長する」というのは、一見、どこの会社にもあるような話だと思います。
Shinさんの場合は、そこに「仕事ができるようになりたい」「認められたい」というドロドロした欲望があり、その欲望を満たし続けた結果、副業として「Players」の運営に至りました。
強い欲望は、何かを実現する大きなモチベーションとなるのですね。私の「欲望」って何だろう、「お金が欲しい」とか「褒められたい」とかかな……。
後編は、「Players」の今後や、なぜ副業にこだわるのかなどについて、さらに掘り下げていきます。
後編に続く↓
会社員をしながら、仕事の悩みを解決するオンラインコミュニティ「Players」を運営する理由