↑ゆんさんは左から3番目
尹錦実(ゆんくんしる)さん、ダンサーネームMyoon(ミュン)さんは、2017年8月に独立したばかりのベリーダンサー。
主なお仕事は、ベリーダンサー、ベリーダンスショップスタッフに加え、韓国語と日本語の相互通訳・翻訳家です。ベリーダンスショップでは販売だけではなく、イベント企画やバイヤー、Webモデルもこなします。
詳しくは前編の記事をご覧ください↓↓
http://sidelines.jp/post-1075
フリーランスとして完全に複業体勢をとっているゆんさんは、どのように仕事を器用にこなしているのでしょうか?上手に回すコツはあるのでしょうか?そんなことを聞いてみました。
コンテンツ
・フリーの翻訳家をしながら、ベリーダンスに関わる
ゆんさんは独立する前の会社員時代、営業で全国を飛び回りながら翻訳家としての「副業」を経験しました。
副業を2〜3年ほど続け、30才という節目の年をキッカケに退職、翻訳家をしつつベリーダンスに関わる仕事を多岐に渡り行っています。
週に3日ほどベリーダンスのショップスタッフとして働き、空き時間はベリーダンスのレッスンを受ける。ステージに出る前は練習に励み、翻訳の仕事が急に入れば対応する。そんな忙しい毎日を送っています。この取材前後もベリーダンスの予定が入ってました。
ゆんさんは日によって居る街が違う。そんなフリーランスとして複業をこなすゆんさんは、予定の組み方、仕事の仕方に明確なポリシーがありました。
1:やりたいことだけでスケジュールを埋める
2:多様な仕事をたくさんやる
・仕事をうまく回すコツ 1:やりたいことだけでスケジュールを埋める
会社から独立してフリーランスになったのに、やりたくない仕事がカレンダーを占拠しているのは本末転倒です。やりたいことの予定をどんどん入れることで、やりたくないことを入れる余地が無い状態にします。
結果、ゆんさんのスケジュール表は、ベリーダンスの販売、レッスン、練習、翻訳と、好きなことだけで埋まっている状態になりました。
・仕事をうまく回すコツ 2:多様な仕事をたくさんやる
ゆんさんは「翻訳だけ」、「ベリーダンスのステージだけ」、「ベリーダンスショップだけ」、だとうまく回らないと言います。
翻訳という少し固めの現場で仕事をしているときと、ベリーダンスのステージに立っている時間は、明らかに別世界です。
なので、翻訳に集中したあとはベリーダンスの世界でリフレッシュ。ベリーダンスで踊り疲れたら頭を切り替えて翻訳……と、バランスを取っているんです。
・ベリーダンス好きがショップスタッフとしても発揮
ひとくちに「ベリーダンスが好き」と言っても、踊るのとショップで仕入れやイベント企画をやるのでは、仕事の内容が全然違います。
踊るのは主役、仕入れや企画は言ってみると裏方です。しかし、異なるタイプの仕事でもキッチリやれるのは、ゆんさんのベリーダンスへの愛と、ひとつのことに集中→やめる→頭をリフレッシュする、の法則もうまく作用しているのではないか?と思います。
また、好きなことが見つかったら、それに関わるいろんなことにチャレンジしてみるのも良いと思います。どれが好きで、どれが合わないかがわかりますし、その好きなことへの理解が深まったり、自分でも知り得なかった才能に気付けるかもしれません。
しかも、その才能が「好きなこと」によって呼び起こされるなんて、最高だと思いませんか?
・ベリーダンスの魅力は寛容性
ベリーダンスの最大の魅力は「寛容性」である。そうゆんさんは語ります。
ベリーダンスは、そもそもカタチを変え、世界でもっとも踊られているダンスのひとつ。その土地の文化を取り入れて受け入れられる柔軟さがあります。
また、ベリーダンスは女性特有の丸さやふくよかさを全面に押し出したスタイル。少しお腹に肉があるほうがセクシーであり、自分の体型を活かしたダンスをするのが良いのです。近年のモデル体型といわれるような痩せ型至上主義ではありません。
ゆんさんはそんなベリーダンスの寛容な文化も伝えていきたいと言います。ライターのお仕事を始めたのも、そのベリーダンスの文化を伝えるという志が関わっているそうです。
ここからは筆者の持論ですが、どんな職業でも、伝えるために「書くこと」は仕事になります。
たとえば、スポーツインストラクターが書くことで、運動や身体のケアの仕方を伝えられる。旅人が書くことで、旅の魅力を伝えられる。冒険家が書くと冒険誌を残せる。料理人が書くことでレシピ本を作れる……と、専門分野×ライティングスキルはとても相性が良いです。
人に書いてもらうパターンもありますが、自分の言葉で編集なしで伝えられるのは立派な武器になります。
特にフリーランスで専門職についている人は、自分の仕事を発信することで、仕事に繋がったり、新しい出会いが生まれるキッカケとなります。オススメです。
・ベリーダンスと出会わなかったらフリーランスにならなかった
ゆんさんとベリーダンスとの出会いは、とてもユニークです。
以前はヨガに通っていて、ベリーダンスに触れる機会が無かったというゆんさん。あるとき、友達がベリーダンスをやっていて、興味を持ちました、ちょうどその友達はゆんさんがやっていたヨガに興味を持ち、お互いに1日体験しあったそうです。ゆんさんはベリーダンスをやり、友達はヨガをやる。
結果、入れ替わったままお互いにドハマリし、現在に至るそうです。
それが約3年前のこと。ベリーダンスの魅力にすっかりハマったゆんさんは、情熱とエネルギーがベリーダンスに注がれ、徐々に翻訳も含めた独立への道を歩むこととなります。
ゆんさんは「ベリーダンスと出会ってなかったら、フリーになってなかった」と言います。それほど人生に影響を与えたということでしょう。
人生、どこで何が仕事に繋がるかわかりません。損得で理性的に物事を捉えずに、本能や直感で好きに飛び込んでいく。そうして道を作っていくものだと感じます。
「楽しみたいなら、プロになった方がとことん楽しめる」最後にゆんさんの力強いこの言葉で記事を締めます。