東京から京都へ移住した30代夫婦の働き方事例(1)海外赴任をきっかけに変わった意識

地方移住

こんにちは! SIDELINESのMyoon(ミュン)です。 みなさんは「Uターン」や「Iターン」という言葉を聞いたことがありますか?「Jターン」「Oターン」はどうでしょうか?

これらはすべて、ライフスタイルと働き方をめぐる田舎と都市部のヒトの動きを表す言葉です。

筆者は働き方に関するイベントを定期的にチェックしているのですが、働き方イベント界隈はこのところ、「地域回帰ブーム」と言えるほど地方での働き方を取り上げるイベントが盛んに開催されています。そのイベントの内容も工夫が凝らされていて、実にさまざま。

イベントタイトルをいくつか取り上げると

・静岡で海活“うみかつ”~マリンスポーツ&マリンレジャーのある暮らし~
・やまがたハッピーライフカフェ~山とアウトドアを満喫する暮らし~
・空き家をリノベーションして岐阜で暮らそう!~専門家に聞く、住宅改修のいろは~
・東京駅から最短約40分!身近なとちぎ暮らしをはじめよう!東京通勤・二拠点生活という選択
などなど、具体的で魅力的な内容が目白押しです。

そんななか、最近筆者の親しい友人夫婦が東京から京都へ移住しました。転勤ではなく、東京を離れようと決めて動いた移住です。 その友人夫婦に、実際に移住するまでに考えたことや情報収集した方法、苦労やメリットを聞いてみました。 話を聞いてみて感じたことは、地方移住=ド田舎暮らしではなく、都会か田舎かという2択でもなく、その間の形があるということ。 そして、より自分らしい生き方のひとつとして誰もが検討してみてもいいのではないかということです。

地方移住に興味がある方たちにとって、そして田舎に興味はなくても今の暮らしに息苦しさを感じている方たちにとって、参考になれば幸いです。

Uターン・Jターン・Oターン・Iターン、そのどれでもない地方移住

まず、地方移住の4類型を簡単に整理しながら、友人夫婦のケースをご紹介します。

Uターン・Jターン・Oターン・Iターンとは

参考までに、それぞれのターン現象について簡単に整理してみました。 (Wikipediaほかを参照して個人的にまとめました。) Uターン <地方生まれの場合>

Uターン:地方(地方A)生まれで後に都市部へ移住した者が、改めて地元(地方A)に戻る現象。
例)静岡生まれ⇒東京の大学に進学⇒静岡に戻って就職

Jターン:地方(地方A)生まれで後に都市部へ移住した者が、地元とは異なる地方(地方B)に移住する現象。
例)静岡生まれ、静岡で進学⇒東京で就職⇒京都に移住

Oターン:地方(地方A)生まれで後に都市部へ移住した者が、改めて地元(地方A)に戻ったが、再び都市部に戻る現象。
例)静岡生まれ⇒東京の大学に進学⇒静岡に戻って就職⇒転職先を探して東京に移住 <都市部生まれの場合>

Iターン:都市部生まれの者が、住んだことのない地方に移住する現象。
例)東京生まれ、東京で就職⇒沖縄へ移住

ここで静岡を地方代表のように取り上げたこと、静岡の方たちは悪く思わないでくださいね!(笑) 今回協力してくれた友人夫婦の奥さんが小学校の同級生が10人以下レベルの静岡の田舎出身なので、例に使わせていただきました。

人の動きは複雑ですから、当然この4つに当てはまらないケースもたくさんあります。 友人夫婦のケースもこれらに当てはまりません。 また、旦那さんと奥さんの出身地が異なるので、それぞれ別の現象です。

夫はI×2ターン、妻はJ+ターン?

旦那さんは愛知県は名古屋市出身のシティボーイ。奥さんは静岡の田舎出身のカントリーレディ。 ふたりは京都にある大学に進学し、そこで出逢います。 そしてふたりとも東京で就職しましたが、転職や子育てを経験しながら東京で永住するつもりがないという気持ちで一致し、京都に移住しました。 つまり、旦那さんは都会⇒地方B⇒都会⇒地方Bなので、I×2ターンとでも言いますか。 そして、奥さんは地方A⇒地方B⇒都会⇒地方Bなので、J+ターンという感じでしょうか。 ここからは旦那さんをヨシノブ(31歳・仮名)、奥さんをマリコ(31歳・仮名)と仮に呼ばせていただいて、実際にふたりから聞いた内容を紹介させていただきます。

東京から京都に移住した夫と妻が地方移住について語ること(前編)

Q&A形式でふたりの回答をご紹介します。 なお、現在ふたりには3歳の子供と生まれたばかりの0歳の赤ちゃんがいて、ミチコは実家の静岡に帰省中、ヨシノブは京都でひとり暮らし中のため、インタビューは別々に実施しました。 家族

オーストラリア赴任で感じた東京サラリーマンの苦しさ

地方に移住しようと思ったきっかけは何ですか?

Myoon

ヨシノブ

僕は新卒で東京に本社のある大手通信会社に就職して、20代はずっと同じ会社で働いてきました。 社内に海外駐在できる制度があり、希望してチャンスを得てオーストラリアに行ったのですが、その海外駐在が地方移住を考えるきっかけになりました。 オーストラリアは緑が多く人口密度も適度でとても環境がよくて、住む場所が変わるだけでこんなにも気持ちが違うのかと感じたんです。 それから、オーストラリア人の同僚に言われた言葉も響きました。 当時1人目の子供が生まれたばかりだったので、家族を日本に残してきたことに対して「俺のポリシーには合わないな」とハッキリ言われて。 そんな同僚たちに囲まれていると、単身赴任が珍しくない日本の働き方を疑問に思うようになりましたね。 また、なんでも揃う東京なら何不自由なく実現できるかもしれませんが、子供には便利じゃない世の中をちゃんと見せた方がいいかなと思った面もあります。

マリコ

私たち夫婦の大きな教育理念として、モノがたくさん手に入らない環境のほうが、クリエイティブに育つのではないかと思っています。 私自身が田舎出身で、のどかな小学校生活しか想像できなかったというのもありますけどね。 もともと子育ては東京以外でしたいと思っていたので、夫がオーストラリアに赴任してから東京以外での暮らしを考えはじめたので、いいきっかけが出来たなと思いました。

子育てから老後までをイメージできたのが京都だった

老後

移住先を海外やふたりの出身地ではなく、京都に決めたのはなぜですか?

Myoon

ヨシノブ

最初は海外移住も考えましたが、海外で就職先を探すには自分のスキルが足りないと思いましたし、あまり本気で探すつもりもなかったんです。 海外に行ってずっと住むイメージは沸かなくて、5年ほど経てば日本に戻ってくるような気がしていたので、それなら日本で、と思いました。 日本で日本のためになるような仕事をしたいという思いもあります。 日本の中では京都と福岡に暮らしたことがあるのですが、仕事の選択肢とふたりの実家からの距離感を考えると、京都に落ち着きました

マリコ

幸いなことに今はどちらの実家も介護の問題などを抱えていないので、ふたりの希望で住みたい街を選べました。 歴史のある町がふたりとも好きなんですが、京都は「世界の中の日本」という考え方で教育を組んでいる国際都市だと感じます。 史跡もあるし、好きな教育環境が揃っているんですよね。 それから、夫との共通の趣味がお酒なんですが、好きなテイストの飲み屋やカフェがたくさんある京都なら、子育てが終わっても楽しく飲み歩いたりできるイメージが沸きました。 京都の街中なら、車があってもなくても生きていけるのも、ほかの地方と比べたときに魅力を感じましたね。
後編では移住先を決定するにあたってどのように情報収集したか、移住してみて感じるメリットはなにかなど、より具体的にご紹介していきます! ↓↓↓↓↓

東京から京都へ移住した30代夫婦の働き方事例(2) 今の環境に縛られないことで得たもの

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