こんにちは! SIDELINESのMyoon(ミュン)です。 会社勤めをやめたのが2017年の8月。 早いものでフリーランスになってから1年が経ちました。 みなさんは「フリーランス」という言葉にどんな印象を持たれていますか? 楽しそう? かっこいい? それとも、不安定? 私はこの1年間、自身がフリーランスのライター・通翻訳家・ベリーダンサーとして稼働しながら、SIDELINESのライターとしていろいろなかたの取材をしてきました。
そして、フリーランスの印象はひと言では片付けられないし、多様な人たちがいるなぁと改めて感じています。 では自分はどうでしょうか。 フリーランスになってから、「フリーランスなんだ! じゃあ社長だね!」と言われたり、「なんだかんだ言ってフリーターでしょ?」 と言われたりします。 個人的には、どちらもなんだか馴染みません。 死語かもしれませんが、私はひと昔前に使われていた「脱サラ組」という言葉が、なんだかんだ言って一番しっくり来るのです(笑) 毎月固定の給与(サラリー)をもらう立場ではなくなった人。それ以上でも以下でもない。 ともかく、そんな立場になってから1年が経ちました。
1周年を節目に総括して、かっこよくも悪くもないリアルな1年目フリーランサーの日常を生活面、経済面、精神面の3つの側面からまとめました。 「フリーランスに興味はあるけれどイメージがつかない」「具体的な生活ぶりが知りたい」という人たちにとって参考になると幸いです。
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生活面:フリーランス ライター/通訳/ダンサー Myoonのある1日
フリーランスの働き方に興味がある同世代からは「普段どこでなにをしているの?」「仕事とプライベート、ONとOFFのバランスってどうやって取っているの?」という質問をよく受けます。 私は抱えている仕事の種類やボリューム、その日の天気と気分によって毎日まったく違うスケジュールで過ごしているので「平均的な1日」がありません。 そこで、実際に過ごしたある1日のスケジュールを、円グラフで3パターンご紹介します。 ほかにも、通訳の仕事でテレビ局にいる日もあるし、ベリーダンスショーの出演で一日中現場に閉じこもっている日もあります。 ライター仕事で取材を兼ねて呑んでいる日もあります。 仕事だけの日、遊びだけの日と分けず、ONとOFFがごちゃ混ぜの日が多いのは、自分で集中力をコントロールするようになった結果です。 フリーランスには始業時間も終業時間もないので、集中しすぎて休憩せずに働くと心身の健康に差し障るし、逆に遊びすぎると収入に差し障ります(笑) そのため、1日の中にお楽しみを設定しておいて、その合間に集中して仕事をするようになりました。 例えば、温泉に行って浸かっては仕事してまた浸かるという風に過ごしたり、映画のレイトショーのチケットを買っておいてその時間までに仕事を完了させられるように追い込んだりしています。 こういった過ごし方は拘束時間がはっきりしている会社員やアルバイトだと難しいですよね。 時間を自由に使えるのは仕事だけでなくプライベートでも役立っています。 例えば、私は日が沈むと家事をやる気が出ないので、朝イチの時間を掃除などの家事に使えるようになり、会社員のときに比べて家がキレイになりました(笑) ただし、毎日ONとOFFを混ぜていると、完全な休日を忘れがちになります。 そこで、ひと月に2~3日間は混ぜない日を作りました。 その試みはフリーランスの休み方! インプット・アウトプット・ミニマライズデーの実験で書きましたので、宜しければ読んでみてください。
経済面:荒波の中で波乗りをしながら、好きな波をつかまえる
どれくらい稼げるのか、どうやって仕事を得ているのかも、気になることですよね。 私は毎月の通訳・翻訳の仕事量の変動が激しいため、ある月は会社員時代の給与の2倍、ある月は3分の1など毎月激しい収入変動があります。 それに比べて、ライターの仕事は毎月定期的に発生する仕事があるため比較的安定しており、その変動を支えてくれています。 会社員のときとフリーランスになってからの収入の違いのイメージを、棒グラフで表してみました。 好きな仕事だけで安定的に多くの収入を作れればよいですが、フリーランス1年目の現在、その状態には至っておらず毎月変動しています。 ですが、常にパンパンに仕事を入れていると新しいチャンスを得にくいので、仕事の波が小さいときがあるのも悪くないかなと思っています。 やりたい仕事が来たときに挙手できる隙を残しておきたいからです。 ありがたいことに、ひとつの仕事が終息してしまう頃には新しい仕事をいただけて、1年間食いつないで来ました。 私は以前から「フリーランスでもやっていけそう」とか「サバイバル能力が高そう」とか「なんとかなりそうだから心配してない」などとよく言われます。 えらそうに言えるほどでもないのですが、仕事が途切れないコツがあるとしたらこの5つかなと思うのでご紹介してみます。
自分の得意なこと、好きなことを自覚する
具体的には⇒ストレングスファインダーという強み診断ツールで自己分析をして、ときどき見返しています。
人と繋がる
具体的には⇒飲み会に参加したり、Facebookグループに参加・管理したりしています。各種SNSもよく利用しています。
やる気をアピールする
具体的には⇒ブログでベリーダンスに関することを発信する、通訳会社に空いている日程を伝えるなどしています。
好きなことに手を挙げられるスペースを空けておく
具体的には⇒気が進まない仕事は請けない、辞退するように努力しています。※これは、まだまだ修行中です。
心身の健康を管理する
具体的には⇒よく寝てよく食べてよく踊り、好きなことをしています。 これらができていれば、案外、仕事には困らないのだと感じています。 自分の強みがわからないという人は、ストレングスファインダーについてはSIDELINESのランボー橋本さんが書かれたこちらの記事も参照してみてください。
抽象的になりますが、経済面に関して総括すると、収入変動の荒波の上で波乗りをしながら、好きな波をつかまえている感じです。 好きではなかった波はあっさり降りてしまうのも手です。 今見えている波にこだわって好きな波に乗りそびれるようなことがないように、気を付けなきゃと思う1年目です。
精神面:バランスが逆転したメンタルヘルス自己診断
「ひとりで仕事するのって寂しくない?」 フリーランスになりたい人からよく質問されることであり、フリーランスになる前に私自身が不安に思っていたことでもあります。
実際になってみて、私はひとりでいるのもかなり好きで、でも誰かといるのもちゃんと好きだなとわかりました。 ひとりで温泉に行くのも映画に行くのも楽しいんです(笑) 一方で、ライター仲間とはよくチャットしているし、ダンス仲間とは週に1回以上会うし、単発の仕事でご一緒する通訳仲間との出会いも楽しいです。 そうやって、オンラインやオフラインでいろんな人とつながり、日々やり取りしていると、そんなに人恋しくなりません。 いつでも思い立ったときに気軽に連絡が取れるように、コミュニケーションツールもどんどん発達していますよね。
ひと昔前に比べて同業者間のスキルの隠し合いや、業界ごとの垣根などもずいぶん低くなっていると思います。 そんな中で、そもそも、ひとりで完結して誰とも繋がらなくても継続していける仕事って、そんなにあるでしょうか? とにかく、誰かと関わりたければ十分にチャンスがあります。 ひとりになって寂しいかもしれないという心配は無用だとわかりました。 では日々どんな気分で過ごしているかというと、私は会社員だった頃が1ヶ月30日の内、7日間が楽しかったとすると、今は1ヶ月の内、27日間が楽しいです。 残りの3日間で、お金のこと、将来のことについて、ちょっとネガティブになって考え込んだりしています。 でもそのネガティブな3日は、今までのやり方を変えてみたり、新しいチャレンジをしてみたりするきっかけになっています。
<1ヶ月のメンタルバランスイメージ> 会社員のときには考える必要がなかった心配事で気が重い日もたしかにありますが、気が重い日と軽い日の割合は完全に逆転しました。 精神的にはとても健康な日々を過ごしています。
2年目の自分と0年目のみなさまへ:自分の人生という物語の一番の読者は自分である
以上、頑張っているようなダラけているような、かっこいいような悪いような、フリーランス ライター/通訳家/ダンサーの1年目を暴露させていただきました。 最後に、2年目を迎える自分と、それから0年目のみなさまに向けて、ちょっとだけカッコつけさせてください。 フリーランスになりたいけれども躊躇している人の中には、家族の反応や将来への不安が気になって一歩を踏み出せない人も多いと思います。 ですが、自分の人生という物語の一番の読者は自分です。 私はたまたまライターという仕事をしていてこのように人生を晒していますが、自分が苦労していようが楽しんでいようが、勉強していようが温泉に行っていようが、一番把握しているのは自分で、その結果を背負うのも自分です。
親にも恋人にも子供にもそれぞれの物語があるので、「私」の物語からどこで離脱するかわかりません。 そう思ったときに、自分さえアリならほとんどなんでもアリだなぁと思うのです。 失敗の章があってもいい。フリーランスになるという章があってもいい。会社員に戻るという章があってもいい。大したことではないと思います。 私は会社員をやめたことで、白紙のページが増えました。 それは少し、自分の物語に面白さを加えたと思っていますし、自由に書いていけるのって楽しいです。
みなさんも、自分の物語のページを自由にめくっていってもらえるといいなと思います。 そうして面白そうな章にさしかかったときは、ぜひ、みなさんの物語の取材に伺わせてくださいね。