本業は介護施設職員、副業は整体サロンオーナー。お仕事内容について聞いてみた【前編】

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「介護施設職員」と聞いて、私がイメージしたこと。それは、施設利用者の食事や身の回りのお世話をする人たちのこと。だから、それなりにちゃんとした資格を持っていないといけないし、知識や経験を積み重ねていく必要がある職業。

施設利用者の人生の一部を支えるわけですから、生半可な気持ちではできない、覚悟のいるお仕事だと思います。少なくとも、福祉業界について何も知らない私にとっては、ものすごくハードルが高い職業です。

だから、今回お話を伺った望月三苗さんが介護職員と整体サロンオーナーを兼業していると聞いた時、素直に「スゴい!」と思いました。だって、正直、どちらも忙しそうなお仕事ですし、人に気を遣うから神経もすり減りそうですし……。

しかし、実際にお話を伺ってみると、私にとっては予想外の展開になりました。私、もしかしたら「介護施設職員」に対して、勝手な思い込みがあったのかもしれません。

働く場を治療院から介護施設へ

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今回、お話を伺った望月三苗さん

私の勝手な思い込み。それは、「介護施設で働く人は皆、福祉関連の資格を持っている」ということでした。

たくの

望月さんのお仕事内容について伺います。普段、具体的にどのようなことをなさっているのですか?(利用者のお世話とか大変なんだろうな……)
あんまや指圧で、利用者さんの体をケアしています

望月さん

たくの

あんまや指圧?
私、あん摩マッサージ指圧師と、はり師きゅう師の免許を持っているんです

望月さん

たくの

……介護関連の資格を持っているわけではない?
はい

望月さん

そうなの!? いきなり予想外の展開となり、戸惑いました。いや、福祉業界の方と聞いていたので、その方面で取材できるようにシミュレーションしていたもので。(なんで福祉業界を目指したのかとか、資格取得で何が大変でしたかとか)

たくの

(ちょっと動揺しつつ)えっと、つまり福祉関連の資格を持っていなくても、介護施設で働くことはできるというわけなんですね?
そうなんです

望月さん

たくの

へー

そうなんだ! 取材開始10分ほどで、ひとつ学びました。……いや、大人としては普通のことなのか?

たくの

つまり、望月さんはマッサージ師的な立場で働いていらっしゃるのですね?
マッサージ師というか……「機能訓練指導員」ですね

望月さん

たくの

機能訓練指導員?
要は、利用者さんが自分の力で生活できるように支援する人です

望月さん

たくの

なるほど!

そういうこと! ものすごく、腑に落ちました。

たくの

いわゆる「運動療法」というやつですね!
そうです

望月さん

たくの

機能訓練指導員としてなら、福祉関連の資格を持っていなくても介護施設で働くことができるんですね
そうみたいですね

望月さん

たくの

(ん?)……もしかして、望月さんは福祉業界を目指していたわけではない?
そうなんです(笑)。もともとは、ずっと治療院で仕事をしていたんです

望月さん

さらに、予想外の展開ですよ! 

機能訓練指導員として介護施設に勤務

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介護施設で利用者の体をケアする

望月さんへの取材は、意外な方向へ進み始めました。どこに着地するのか見えなくなった取材は久しぶりです(汗)。こういう時は、流れに身を任せるしかありません。

たくの

なんでまた、福祉業界へ?
知り合いが通所介護事業所を立ち上げるというので……。それで、声をかけていただいたんです

望月さん

たくの

ふむふむ
通所介護事業所には、機能訓練指導員を必ず1人、入れなくてはならないそうなんです

望月さん

たくの

そうなんですね。それで、望月さんに声がかかったわけなんですね
はい

望月さん

たくの

(ん?)そして、望月さんが勤務する介護施設は「通所型」だったんですね
あ、そうです

望月さん

ここで、また私の勝手な思い込みが発覚! 望月さんは、自分が勤務する介護施設を「老人ホーム」とは一言も言っていませんでした。私、介護施設は「通所型」もあることを失念していました……。これは準備が足りませんでした、反省。

たくの

じゃあ、望月さんの業務は、施設に来る利用者さんの運動機能訓練をすることなんですね
いえ、送迎もしています

望月さん

たくの

送迎?
うちの施設は、送迎込みのサービスを提供しているんです

望月さん

確かに、自力で施設まで来ることができるなら、機能訓練をする必要もないですよね……。送り迎えも必要か。

たくの

業務は、利用者さんの体のケアだけではないってことですね。1日のスケジュールを教えていただけますか?
ええと……

望月さん

福祉業界に携わって気づいたこととは

車椅子と人画像

機能訓練指導員として利用者に何をしてあげられるのか考える

望月さんの1日の流れは、以下のような感じです。

  • AM8:00 利用者さんを迎えに行く
  • AM8:50〜PM0:00 機能訓練(午前の部)
  • PM0:00〜 昼食・午前利用の利用者を送る・午後利用の利用者を迎えに行く
  • PM1:30〜PM4:40 機能訓練(午後の部)
  • PM4:40〜 午後利用の利用者を送る
  • PM5:30 退勤

たくの

朝から夕方まで、結構みっちりですね
そうですね(笑)

望月さん

たくの

1日、何人くらい施術を行うのですか? ……施術で合っていますかね
大丈夫です、合ってます(笑)。最大で午前と午後で4、5人ずつ、合計9人ですね

望月さん

たくの

1人で!?
いやいや、指導員2人で1人の利用者さんを施術します。ベッドも何台かありますから、同時に複数の利用者さんを施術することができるんです

望月さん

たくの

あ、なんか安心しました

ここで私、気になっていたことを聞いてみました。

たくの

福祉業界で働くことで、何か気づいたことってありますか?
うーん……「マッサージに依存」している人が多いことです

望月さん

たくの

依存?
世間一般的に、“マッサージ”って「気持ちいい」とか「癒やしをくれる」みたいなイメージってありますよね

望月さん

たくの

はい
実は、マッサージは体の痛みを緩和するための医療類似行為なんですよ

望月さん

たくの

そうみたいですね
確かに施術をすれば、その時の痛みを緩和することはできます。でも、根本的な解決には繋がりにくいんです。だけど、利用者さんの中には「体が痛くなったら、ここへ来れば良い」と考えてしまう人もいるんですね

望月さん

なるほど。自分で治すことをせずに、指導員に委ねっぱなしになる人がいるということですね。

だから、少しでも利用者さんの痛みを根本的に解決できるように、整体の仕事を始めたんです

望月さん

そうだ、望月さんの副業は「整体サロンオーナー」。この話も伺わなくては! 今回の取材、未だに着地点は見えないものの意外な展開にワクワクしている自分もいる。この後、望月さんから、どんな話が飛び出してくるのでしょうか。後編へ続きます。

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