スニーカーオタクの高校生がファッション業界で活躍する複業家になるまで【前編】

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ライターの宅野です。皆さんは、「思わず集めてしまうモノ」ってありますか?

私は読書が趣味なので、雑貨屋さんに行くとブックカバーを手に取ってしまいます。
そして、デザインがかわいらしいモノだとつい購入してしまい、家の中がブックカバーだらけになってしまったこともあります(笑)。
今では、ちゃんと専用のブックカバー入れを導入し、ひとつにまとめておりますが。
周りにも、手ぬぐい集めが趣味で棚1つ分まるごと手ぬぐいが入っていたり、帽子を集めるのが好きだという友人がいます。

今回、お話を伺った起業家・横路一樹さんも「思わず集めてしまうモノ」がありました。いや、むしろ“オタク”と言っても過言ではないレベルの収集っぷり。さらには、そのオタクっぷりが仕事になってしまったのです。

今回は、そんな“オタク”な横路一樹さんの生き様について前後編でお届けします!

レアモノをGETするだけで満足!なスニーカーオタクだった

現在、起業家として買い物同行サービス「FashionAttendant(ファッションアテンダント)」を運営している横路さん。まず、ファッションの世界へ足を踏み入れることになったきっかけを伺いました。

宅野「現在、スタイリストをはじめ服に関するお仕事をされているとのことですが、なぜファッションの道へ進もうと思ったのですか?」
横路「僕、元々は“スニーカーオタク”なんです」
宅野「スニーカー! よくテレビで靴箱にスニーカーがずらーっと並んでいる場面を見ますが、もしかしてアレですか?」
横路「そんな感じです」

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スニーカーを集めるのが大好きな高校生だった

おおー!久しぶりにスニーカー大好きな人と会いました。以前、勤めていた職場の上司もスニーカーオタクだったな……。

たくの

スニーカーを好きな人って、本当にレベルが違いますよね。なんていうか、熱量が違うと言いますか
そうですね。学生時代はバイト代を全部スニーカーにつぎ込んでいました(笑)

横路さん

たくの

……下世話なことを伺いますが、合計何足所有していて、総額いくらくらいだったんですか?
18歳の時に100足で総額150万円ほどでしたかね。20歳のときには300足~500足(販売用含む)で総額300万円ほどはいっていましたね

横路さん

うひょー!ピーク時だと300万円も!でも、好きなモノだとお金を出してしまうんですよね。

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横路さんが高校生の時に集め始めたスニーカー

たくの

買ったら、ちゃんと履くんですよね……?
履くものもほんと稀にありますが、ほとんど履かないですね

横路さん

たくの

え、なぜですか?(スニーカーって履くものですよね)
ものすごくレアなスニーカーだと自分のサイズが合わないこともあるんですよ。だけど、そういう貴重なスニーカーを見つけて安くGETできた事実が嬉しくて。所有欲ですね!それで満足してしまいますね

横路さん

スニーカーって履かないこともあるんだ……。そういえば、スニーカーオタクの元上司も「○○年代生まれのどこどこのスニーカーをネットで見つけましてね、思わず買っちゃいましたよ」って言っていたな。それで「履き心地は?」って聞いたら「いや、飾るだけです」とか言ってたな。あの時は意味が分からなかったけど、好きすぎる人からすると、レアものを見つけるだけで満足できるということなんだろうな……いや、すごいぞ「スニーカーオタク」!

スニーカー探しからフリマの世界へ

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フリーマーケットでモノを売るおもしろさを知る

「スニーカーオタク」の横路さん、大学生の時にフリーマーケットと出会いました。この出会いが今の横路さんを作るきっかけになったのです。

たくの

横路さんがスニーカーオタクなのは分かったのですが、それがなぜファッションの道へ進むきっかけになったのですか?
大学に入ってすぐ、東京出身のファッション好きなバンドマンと仲良くなったんです。ある日、彼に誘われて代々木公園のフリーマーケットに行ったんです

横路さん

たくの

フリマでもスニーカーを探していたんですね
そうなんです。やっぱり、貴重なスニーカーも売られていることがあるんですよ。宝探しみたいでワクワクしましたね

横路さん

フリマって「着なくなったものを売る」=「リサイクル」の印象が強かったのですが……。レアものを発掘するための“宝探し”という発想はなかったかもしれません。

何度かフリマに行くうちに、自分でもモノを売りたくなって。それで、ある時にブースを借りて、自分が持っていたアイテムを売ったんですよ。そしたら、1日で10万円を売り上げることができたんですよ!

横路さん

たくの

え、初めてのフリマ販売でですか?(ビギナーズラックとかいうやつか?)
そうなんですよ。元々安く買い集めていたアイテムたちでしたので、元値よりもすべて高く売れました。当日の朝に私物で買ったデニムのカバーオールなんて、最後売るものが無くなったので出しておいたら朝6,000円で買ったのが15,000円で売れちゃいましたw

横路さん

そんなことってあるんですね!

他にも、先輩から譲ってもらったリーバイスのジーンズも売りました

横路さん

たくの

そんな大事なものを!?
定価16,000円の3年履き込んだジーンズを、最後の最後に売るものがなくて1点だけ出しておいたんです。売るつもりは無かったのですが、「どうしても欲しい!」という方に2万円で売ったんです

横路さん

たくの

2万!
ダメージ加工をしたジーンズって、今では気軽に手に入りますよね。でも、僕が学生だった頃はなかなかなくて。自然と良い感じに色落ちしていたのが良かったみたいです

横路さん

たくの

(売る側も買う側も熱量半端ない)

確かに、当時にしてみれば、ダメージジーンズはおしゃれだけど貴重なモノってイメージが強かったかも……。

自分で買ったものに買った以上の価値が付くことに魅力を感じたんですね。それでフリマでモノを売ることが楽しくなっちゃって、なんちゃってバイヤーみたいなことをしていました

横路さん

たくの

スニーカー探しにフリマへ行ったら、売る方に興味を持ってしまったわけですね
はい。そしてフリマでの販売だけでなく、雑誌通販、地方セレクトショップへの卸販売、ヤフーオークションを利用したリサイクル事業へ発展させていきました

横路さん

ん?急に話が大きくなったぞ?

大学を中退、24歳の時に50坪の路面店でブランド古着店を立ち上げる

ディグラグ画像

大学を辞め、ブランド古着の専門店を立ち上げた

たくの

なんでまた、フリーマーケットからネット販売へ移行したのですか?
だんだんと在庫が増えてきてしまって。僕、お金を贅沢な遊びや車や時計などに使うことに興味がなくて、売上金を生活費以外全て新しい商品の仕入れに回していたんですよ

横路さん

たくの

……確かに、それだと売上が上がるほど買えるモノも増えちゃいますね
そうなんです。それで、フリマだけでなくネット販売も始めました。最終的に、ブランド古着「DIGRAG(ディグラグ)」を立ち上げたんです”

横路さん

あまりの展開の速さにびっくりです。しかし、気になることがあります。

たくの

……フリマを始めた頃は大学生だったんですよね?すいません、学校はどうなされたんでしょうか?
あ、僕、中退しています

横路さん

たくの

随分あっさりと!
はい(笑)。まあ、最高に楽しくてしかも儲かって、そんなやりたいことができたので、学歴はもういいかなと

横路さん

その、思い切りの良さを分けて欲しいです! 横路さんのお話を聞いていると、とにかく迷わず、サクッと行動していることでチャンスを掴んでいるように思えます。まだまだ波瀾万丈な人生を送る横路さん、後編でもさらなる展開が待っております。

>>後編へ続く<<

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