自分の人生を救った人力車で起業!三浦翔平さんインタビュー

 みなさんこんにちは、籔内滉平(やぶうち・こうへい)です。

今回はなんと!

浅草で人力車の仕事をしている三浦翔平(みうら・しょうへい)さんにインタビューしました!

 彼にインタビューをしようと思った理由は多々あるのですが、とにかく仕事に対する熱量がスゴイ!!

 どれだけ仕事が好きなのかは後ほど詳しく書きますが、こんなに仕事に対してワクワクしている人を久々に見たので、

彼や彼の仕事についてもっと知りたいと思いインタビューに至りました。

 現在は株式会社人力車という会社でアルバイトとして働いている三浦さん。

今後は起業して自分で人力車の会社を経営するそうです。

そんな三浦さんへの密着インタビューをお楽しみください!

どうぞ〜!!

人力車は、お客様の思い出をつくる仕事

 そもそも人力車とは何でしょうか?

【人力車】

 「人の力で人を輸送するために設計された車。

日本では、主に明治から大正・昭和初期に移動手段として用いられたが、現在も観光地などで用いられている。」

(Wikipediaより https://ja.wikipedia.org/wiki/人力車)

と書かれています。

 この中に東京都の浅草にある浅草寺に行った事がある方はいますか?

行ったことはある方はよく見かけたことがあるかもしれませんが、

人力車は下にある写真のような2人乗りの乗り物です。

観光目的に使われることが多く、俥夫(しゃふ)と呼ばれる人が俥を曳いて案内してくれます。

 正直僕は人力車で起業すると聞いて「もう古いんじゃないか」「なぜ今更人力車?」と一瞬思いました。

 しかし、彼によると今後はますます人力車の需要が増すそうです。

なぜなら人力車では非日常な体験をすることができるからだそうです。

数字で言うと、彼の会社での1人あたりの売上は通常期で約60万円/月、繁忙期で約80万円/月で現在も右肩上がりだそうです。

更に今後はAI技術が加速し、次々と人の手で行われていた仕事が機械に変わって行きます。

その中で、人力車の仕事はAIではできません。
移動のなかで、お客様の感情をいかに速く読み取り、適切なおもてなしをするか。
人の心や愛があって成り立つ仕事です。

同時にコンピュータ技術は年々発達し、人々の自由な時間が増えています。

例えば会議をスカイプにする事で移動時間を家族との時間に当てることができたり。

今後もどんどん機会に置き換わる事で、自由な時間が増え、
お金は「体験」や「思い出」といった充実感を満たすものに使われていくと見られます。
そういった意味でこの人力車業界も今後、「思い出づくりの仕事」として需要が増して行くと見られるそうです。

激動の人生-海上保安庁から引きこもり、そして人力車との奇跡の出会い

 そんな彼が人力車と出会ってどう人生が変わったかを聞いてみました!

彼はもともと消防の仕事を2年間・海上保安庁の仕事を1年間

やっていたそうです。

しかし、どちらも規律のある厳しい環境に耐えられず、挫折してしまいました。

その時「もう何をしてもだめなんだ、夢なんて持たない方が幸せだ」と思い、

そこから半年間鬱になってしまったそうです。

 部屋に引きこもりコンビニに行く以外は外に出なかったそうです。

 ある日、母が「せっかく仕事辞めたならもっと面白いことやりなさい!」と言ってくれました。

その時にテレビに映っていたのがタ○ンワークの人力車の求人募集のCMでした。

それがきっかけで人力車の仕事をする事を決意したそうです。

CM一つで決意する三浦氏の行動力も素晴らしいですが、

好きな事をやらせてくれるお母さんも素敵ですよね。

最初から「この仕事!」と決意したわけではなく、とりあえずやってみる、という気持ちで始めた

そうです。

そこで偶然踏み出した一歩が、起業のキッカケになるなんて

人生何が起こるかわからないものですね。

本気度が違った!「仕事への情熱」

そんな彼がこの仕事に出会って人生が激変しました。

 そんな彼にこの仕事に対する想いのたけを聞いてみました。

仕事の準備は朝4時から始める

彼と話していると、どれぐらい人力車の仕事が好きなのかが伝わってきます。

特にスゴイ!と思ったのが、彼の出勤時間が9時なのですが、彼が起床するのはなんと朝4時だそうです。

「なんでそんなに朝早いの?!」って聞くと

「自分を最高の状態にするためです。朝9時ぴったりに人力車に乗るお客様もいるんです。

そのお客様をも全力で楽しませたいんです。

もし自分が最高の状態じゃないと、そのお客様を楽しませることができないんです。

だから朝出勤前にジムに行って自分を最高の状態にしています。」と答えました。

 僕は正直、「変態だ」と思いました(笑)。

 彼は出勤の道中、朝早いのでまだ誰も道中にいない状態で1人

よっしゃー!今日もやるぞー!」と本気でワクワクしながら出勤しているそうです(笑)

日本一の人力車の会社で働く人を幸せに

 彼は働いている人を幸せにしたいという思いがあります。彼は日本一志の高い、全員が夢を持ち仕事を全力で楽しめる会社を目指しているそうです。

売上ではなくお客様の笑顔のために

 そして、売上のためはなく、目の前のお客様をとにかく楽しませたい。
サプライズやおもてなしを大切にし、少しでも目の前のお客様の思い出に残る時間にしたい。
そんな想いでお仕事をされています。

人力車を生涯の仕事に決めた日 〜1組の親子との出会い〜

 では、なぜ引きこもりだった彼がこんなにも仕事が楽しくなったのか?

 それは、

人が何より幸せを感じる瞬間は、

人に喜んでもらうことと気付いたからだそうです。

仕事が楽しくなると、日々の生活も楽しくなる

明るくなる

素敵な出会いが生まれる

ぶっ飛んだ夢が見つかる

夢に向かってワクワクする

という風に人生が変わっていきました。

 そんな人力車の仕事を一生やろうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

それは1組の親子のお客様との出会いがきっかけだったそうです。

 ある日、仕事が終わる5分前ぐらいのタイミングで息子さんを連れたお母さんが彼の人力車に乗ってくれたそうです。

他の人力車のお兄さんはその時間になるとバリバリ営業はしないです。

そんな中で彼の目の前に息子さんが乗った車椅子を押す母が止まって言いました。

「お兄さん乗せてください」

その時、息子さんが何か病気を持っているのかな?とうっすら思いました。

もしそうだとすれば、この病気が治ればいいなーと思って息子さんを盛り上げました。

その時はハロウインの1ヶ月前だったので、ハロウィンの話をしました。

三浦さん「ハロウィンの格好するのもいいよね〜!」

母「それいいね〜!」

息子さんも話はできませんが、とても喜んでくれたそうです。

お母さんがご案内残り30分ぐらいのタイミングでこう言ったそうです。

「実はこの子は余命があと1ヶ月なんです。息子のこんな笑顔を見たのは久しぶりです。本当にありがとうございます。」と。

彼はこの瞬間、とても罪悪感でいっぱいになったそうです。

ハロウィンの話とか、どこどこに旅行もいいよねって!。。。

全ての会話を一気に思い返して「しまった」と涙が出そうになったそうです。

しかし、彼が今2人のためにできることは何かな?って考えた時に

この残り30分を3人で笑って過ごすことだなと思い全力でおもてなしをしたそうです。

この時彼はこんな言葉をいただいたのが本当に嬉しかったのと同時に、この仕事は軽い気持ちでやってはいけないと思ったそうです。

この1組の親子との出会いが彼が人力車の仕事を命を懸けてやりたいと思ったきっかけになったそうです。

2月に桜が観れた?!実際に乗って感じたおもてなし

 そんな命懸けで仕事をしている彼の人力車に実際に乗ってみました!

利用したのは60分コース。浅草の名スポットを回ると同時に、
あまり知られていないパワースポットをガイドしながら回ってくれました。

 乗ったのは2月の中旬なのですが、なんと、もう桜が咲いていたんです。そう、この時期に数本しか咲かない桜を特別に教えてくれたのです。桜が満開の時期にも是非見てみたいです。

 また、他にもいくつか豆知識を教えてくれました。その中の一つを紹介すると、この記事を読んでくれているあなたは東京スカイツリーをご存知ですか?

 実は、東京スカイツリーをある角度から見ると綺麗な△の形になっていないんです。

じゃあどう見えるのか??

答えは…
ぜひ、実際に彼の人力車に乗って確かめてみてください(笑)。

ぶっちゃけ聞いてみた…人力車起業の費用は?差別化要素は?

 現在、彼は起業に向けての準備をしています。

でも一体、人力車で起業するにあたってどれぐらいの費用がかかるのでしょうか?

個人的にとても気になったので、思い切って彼に聞いてみました!

気になる初期費用

人力車150万円

車庫5万円/月

ハイエース350万円(頭金100万円)

損害保険20万円

計 275万円だそうです。

人力車って。。。150万円もするんですね!!!

中古車が買えちゃう値段ですね!!!

ちなみに、人力車を作っている会社は日本に2社しかないそうです。

さすが日本の歴史ある文化ですね。

  彼はお客様をもっと幸せにするために来年から「マイ人力車」で活動するそうです。

ちなみに、マイ人力車を使っている俥夫は彼が知る限りでは他にはいないそうです(笑)

彼の覚悟が伝わってきます。

競合他社との差別化のポイントは3点あります。

①契約はゴールじゃなくスタート。「お客様を喜ばせる人材」の育成

 人力車業界は人材育成が弱点だそうです。上からの売上の圧で、ご案内の契約が決まったところがゴールになっている俥夫が非常に多いのが現状だそうです。そもそもなぜこの仕事をしているのか、自分はどうありたいのか、何を目指しているのかが重要だそうです。

今の業界は、稼いでこの仕事の楽しさを知ってもらいたいと思っている。
そうではなく、お客様を喜ばせた先に自分の利益が生まれる。
そう言った考えを持たせたいそうです。

②花束!?レストラン!?従来無かったサプライズサービス

誕生日、恋人との記念日、プロポーズ、還暦祝い等で利用できます。レストラン、カフェへ人力車でお出迎えし、浅草を案内します。スカイツリーの絶景スポットで花束をプレゼント!最後は景色の綺麗なレストランへとお送りします。ただでさえなかなか乗ることのない人力車をより一層、一生の思い出になる人力車にします。

例えば、冬だとカイロにメッセージを書いてくれたり、お手紙をくれたり、
あとはサプライズなので本人に直接聞いてみてください^^

③思い出を形に。動画プレゼント

 これに加えて動画をプレゼントするサービスも行うそうです。もともと彼は趣味で動画編集が得意なので、それを人力車観光に取り入れました。「インスタ映え」という言葉が流行しているように、これからの時代は目に見えるお土産にお金を払う傾向にあります。そういった点で動画のプレゼントはとても需要があると考えられます。

サービスではなく「人」にお客様が集まる会社を

これからの時代は確認作業にお金を払う時代と言われています。利用者が最高だったと口コミをすると、その最高を確かめにそこへ行くといった感じです。ポイントは口コミをどう1箇所に集めるか。

 例えばInstagramで #人力車映え で調べていただくと私だけの口コミが集まっています。

まだ始めたばかりなので少ないですが。

 これを何百と作ることによって、企業からの信頼、お客様からの信頼につながると考えています。

 彼の会社だけの#を作り、口コミを集める。その後はターゲット層にこの#を知っていただく。

 こちらから営業をしなくても自然と問い合わせがくる仕組みが出来ます。

 仮にInstagramがなくなったとしても考え方は同じです。

 もう一つ、新規のお客様を作ろうという考えは完全に捨てます。

 目の前のお客様を全力で満足させることが集客で何よりも大切なことだと考えているそうです。

インターネットにより、その1人の口コミが今は何万人へと広まる可能性があるからです。

 そして彼が目指している会社はどんな会社かと言うと

「お客様が人力車に乗りに来るのではなく、スタッフの仕事に対する想いに乗りに来る会社」だそうです。

 最終的には完全予約制の、なかなか予約が取れない人力車の会社を目指しています。

インタビューは以上で終了となります。

いかがでしたか?

彼の熱い想いに心動いた方も多いのではないでしょうか?

是非あなたの大切な方と彼の人力車にお連れしてみてください!

一生モノの思い出作りになるでしょう

 以上、人力車俥夫、三浦翔平(みうら・しょうへい)さんの密着インタビューでした!

株式会社人力車ホームページ

http://kuruma8.jp

浅草店(屋号:くるま屋)

〒111-0034

台東区雷門2-9-8-202

TEL:03-6802-7794

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です