こんにちは。シノブです。今回は自営の方はもちろん、平成29年から会社員や公務員の方でも加入できるようになったiDeCo(個人型確定拠出年金)に関して、ご説明していきたいと思います。このiDeCoを上手く活用していくことで、節税しつつ、60歳のタイミングで「自分だけの年金」を用意することが出来ます。確定申告の時期も近づいてきましたのでぜひ参考になさって下さい!
コンテンツ
話題のiDeCo(個人型確定拠出年金)で
節税と老後の資金作りを
iDeCoというのは金融商品の1つで、毎月一定の金額を掛け金として払い込んで運用していくことで、60歳になったタイミングで一括で受け取ったり、年金として分割で受け取っていくことが可能です。iDeCoは60歳になるまで引き出すことは出来ませんが、平成29年から個人事業主だけでなく会社員や公務員でも加入できるようになりました。
掛け金は毎月5,000円から1,000円単位で設定可能
自営、会社員、公務員でそれぞれ限度額が違います。
掛け金は毎月5,000円から設定が可能です。そこから1,000円刻みでの設定が出来ますが、自営業、会社員、公務員でそれぞれ設定できる限度額が以下のように異なっております。
職業 | 月の上限金額 |
公務員 | 12,000円/月 |
会社員 (企業年金あり) |
12,000円/月~20,000円/月※1 |
会社員 (企業年金なし) |
23,000円/月 |
専業主婦(夫) | 23,000円/月 |
自営業 | 68,000円/月 |
※1 確定給付型企業年金(DB)に加入している場合には12,000円/月となり、企業型確定拠出年金(DC)に加入してい場合には20,000円/月となります。個人事業主の場合は68,000円/月と非常に高い限度額になっていますが、注意点が2つありまして、1つめはこの68,000円という金額は国民年金基金や他の保険料と合わせて総額で68,000円までです。また国民年金保険料が未納の場合には、その月は掛け金を収めることが出来ません。注意してください。
節税対策としても優秀。
掛け金は全額控除で受取時も控除の対象に。
iDeCoで収める掛け金は、そのまま全額が所得控除の対象になるので、所得税と住民税が少なくなります。例えば35歳の会社員で妻と小学生の子供を扶養しており、課税所得が350万だった場合、毎月12,000円を積み立てていくことで、所得税と住民税を合わせて年間で43,800円の節税が可能の見込みです。
前提とする条件 | |
年齢 | 35歳 |
掛金 | 12,000円 |
課税所得 | 3,500,000円 |
配偶者 | あり |
扶養家族 | 小学生 1名 |
iDeCoに加入する場合 | iDeCoに加入しない場合 | 差額 | |
所得税 | 248,800円 | 278,200円 | 29,400円 |
住民税 | 345,600円 | 360,000円 | 14,400円 |
合計 | 594,400円 | 638,200円 | 43,800円 |
※節税シミュレータを参考にしています。
運用商品は定期預金、株式、債権、など
運用した結果が良ければ、得られた分の利益はそのまま自分の年金として受け取ることが出来ます。またその際に出る利益に対しては非課税で、税金がかかりません。運用する商品は自分で選ぶことが出来ます。元本割れ(積み立てた掛け金よりも受け取る金額が少なくなってしまう状態)のリスクを避けたい場合には、元本確保型の定期預金などの商品もあります。その分大きく利益が発生する見込みも少ないですが、前述したように掛け金は全額控除の対象なので、節税対策をしつつ、老後の年金を確保したい人には非常にオススメです。
掛け金を投資して、資本を増やしていきたい場合には投資信託型も可能です。運用成績次第では元本割れしてしまう可能性もありますが、資産を増やしていきたい人にはこちらがオススメですね。
受取は60歳から、3パターンで可能
給付の開始は最短で60歳から可能になります。受取のパターンは「老齢給付金」、「障害給付金」「死亡一時金」の3種類です。給付請求が可能になる年齢は通算加入者等期間によって異なります。10年以上加入している場合は60歳の段階で給付請求が可能ですが、8年以上の場合は61歳、6年以上の場合は62歳、加入期間が最短の2年未満の場合には65歳から給付請求が可能になります。受取る際には一括でも分割でも可能ですが、一括(一時金)として受取る場合には「退職所得控除」が適用されて、分割で受取る場合には雑所得扱いとなり公的年金等控除が適用になります(=どちらの場合でも税制優遇が受けられるということです。)
副業が出来なくても、所得を増やすことは可能
収入を増やす手段は、なにも副業をすることだけではありません。平成29年からは会社員も公務員もiDeCoの恩恵を受けられるようになりましたので、iDeCoで賢く資金を運用していくことで、日々の税金を減らして、所得を増やしていくことは可能です。時間の無い方や副業が禁止されている方は、ぜひ参考になさって下さい!