こんにちは!
SIDELINESのMyoon(ミュン)です。
今回は会社員のかたわら、ロミロミセラピストとして副業をされている松元絢さんを取材しました。
自宅サロンを開業するまでにかかった費用や会社の仕事との両立など、気になる複業セラピストの実態をご紹介します!
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平日は会社員、週末はロミロミセラピスト
絢さんは平日は正社員として会社に勤めをしていますが、週末に自宅で行っている副業があります。自宅をサロンにして、ロミロミサロンを行っているのです。
ロミロミとは
「ロミ」は「揉む」という意味のハワイ語で、つまり「ロミロミ」は「揉み揉み」。ロミロミとは、ハワイに古くから伝わる伝統医療・癒やしの技術を取り入れたリラクゼーションのことです。
絢さんは会社に勤めるかたわら、ロミロミの勉強をし、自身のサロンをオープンしました。
週末スクールに1年間通ってロミロミのディプロマを取得
ロミロミには資格はなく、スクールに通ってディプロマ(修了証)をもらってから開業するのが一般的です。絢さんは週末を使ってスクールに通い、約1年でディプロマを取得しました。
スクールにかかった費用は約18万円 でした。1回4時間の授業を12回受けるのですが、毎週土曜日を使って約2ヶ月間かけて初級クラスに通い、少し間を空けてさらに上級クラスに通いました。レッスンのほかにも自主練やオプションのレッスンを受講し、全部で8ヶ月ほどかけて上級を卒業しました。
より短期間で取得できるスクールもありますが「体に覚えさせるためにじっくり時間をかける」という先生の方針に沿って、ゆっくりと学びを深めていったそう。
卒業後も、マタニティロミロミのディプロマ取得に5万5千円、ほかの先生のレッスンに参加するために10万円など、学びを深めるための投資は続いています。
また、お客様から受ける心身に関わる健康相談に応えるため、ファスティングマイスターやマインドフルネストレーナーの資格も取得しました。
絢さんは、自身もよくマッサージに通っているそうです。その際は目隠しをせずに施術を受けて、手の使い方を研究しているのだとか。
勉強熱心ですね!
会社公認の週末副業
外資系企業に勤める絢さん。会社には副業申請の制度があり、ロミロミの副業をすることについて申請済みです。
この副業申請の制度、海外の本社では副業を持つ人が多いためなのか日本オフィスでも制度が導入されていますが、特に推奨されている訳でもありません。それでも申請したことにより会社公認の副業となっています。会社の上司は特に副業をしているうんぬんについては触れず、あくまで会社での成果を見てくれることが副業を続けやすい環境の1つとなっていて、とても感謝しているそうです。
住環境とサロンを兼ね備える自宅サロンってどんな感じ? 費用は?
ところで、住環境とサロンを兼ね備える自宅サロンって、どんな感じなのでしょう? 施術専用の部屋があるのでしょうか?
今回、ドキドキしながら自宅サロンにお邪魔してきました。
シェア式のレンタルサロンは便利だが日程調整と持ち物が大変
絢さんはスクールを卒業してすぐにサロンを開業しましたが、当初はシェア式のレンタルサロンを借りて施術を行っていました。
レンタルサロンの利用には、入会費用および使用の度1時間2,000円程度の費用がかかりました。
しかし、設備に初期投資することなく始められるのがレンタルサロンのメリットです。しかし、大変なのが日程調整です。サロンのスケジュールを仮で押さえておいて、お客様とのスケジュール調整を行う必要があります。忙しいお客様に気遣いながら返信を催促したり、サロンの予約を変更したりするのは、なかなか骨の折れる作業でした。
また、必要な道具を持参しないといけないため、持ち物が多くなるのもネックでした。ロミロミの場合、施術にホットストーンを使うため、石を持っていかないといけません。かさばるうえに重量も重い石を持ち歩くのは、どう考えても大変ですね。
折りたたみ式ベッドを活用したワンルームの自宅サロン
そんな期間を経てオープンした自宅サロンが、目黒にある「Pua Lani(プアラニ)」です。
自宅サロン開業時にかかった費用を教えていただきました。
かかった費用は約13万円で、内訳としては、ベッド4万円、タオル・シーツなど3万円、ホットストーンやオイルなど4万円、タオルウォーマー・ホットストーン用電磁調理器1万5千円、パーテーション1万円でした。
また、ランニングコストとしては、オイルやお茶などの消耗品、リネン類を洗濯するためのコインランドリー代などがかかりました。
ドキドキしながら伺った自宅サロンは、こぢんまりとしたワンルームでした。
ロミロミは、悪いものを海に流すという考え方のもと、古くは海辺で施術されていたそうです。
四方に窓があるのが気に入って選んだというワンルームは、日光が差し込む明るくてかわいいお部屋でした。
広いわけではない部屋ですが、ここで活躍するのが折りたたみ式のベッドです。
普段はマットレスを敷いて寝ている絢さんですが、サロンとして使用する際はそのマットレスは片付けて、折りたたみ式のベッドを施術用に組み立てます。
自宅サロンの場合は洗濯が大変ですが、なによりスケジュール調整が楽になったという絢さん。
忙しい副業会社員にとって、移動時間を節約できるのもメリットではないかと感じました。
「有料にしたほうがまた来やすい」友人の希望で開業
ハワイ発祥のロミロミですが、元々ハワイに興味があったわけではないという絢さん。ハワイへも長年行ったことがなく「行ってないとか詐欺だよ(笑)」と友人に言われてはじめて、昨年旅行に行ったくらいなのだとか。
自宅サロンも、副業をやろうと意気込んで始めた訳ではなく、元々好きだったマッサージを本格的に学んだ結果です。
スクールで師事した先生に「お金を貰える手技を教えているのだから、ちゃんとお金をもらってね」と言われたこと、絢さんの施術を無料で受けた友人たちから「お金を取ってくれたほうがリピートしやすい」と言われたことから、サロンをオープンするに至りました。
そのため、お客様は友人が中心です。
この日も土曜の午前中に取材に伺いましたが、13時から予約が入っていました。
お友達ですか? と聞くと「そうです。もともと友達の紹介で……もう友達です(笑)」と絢さん。
開業したばかりのころは、初期投資を回収して、プラスの利益を出さなきゃと真面目に考えていましたが、現在では自分が疲れずに楽しめる範囲で営業しています。女性限定サロンとして、週末のみ、3~4人までの予約にとどめています。
好きを極めた結果、周りに求められてプロになる。利益を求めるのではなく、楽しめる範囲に調整する。
起業のいい始めかたであり、いい続けかただと感じます。
マッサージは相手と自分をいつくしむ楽しい時間
絢さんはマッサージをしている瞬間をとても楽しんでいます。
「私の前でパンツ一丁で横たわってくれて(笑)、マッサージしていると、ただただ凝っているところを感じるんですよね。みなさん頑張り屋さんなので自分を褒めてあげることは少ないと思うんですけど 事実、この肩が頑張ってるし! と思うんですよ。そうすると、その人がいい人かどうかなんかは関係なく、いつくしみの心がわいてくるんです。」
そんないつくしみの気持ちを持って施術していると、お客様も最近大変だったこと、楽しかったことなど、いろんなことを喋ってくれます。
そんないつくしみの心は、マッサージをすることで、自分にも向けられるそうです。
お客様も自身も、心の底から癒やされるマッサージって、素敵ですね!
本業も副業も実はやりたいことは同じ
普段は外資系のIT企業でインサイドセールス(内勤営業)の教育をしている絢さん。ひとを癒やすロミロミとは全く別のことをしているように見えますが……。
「私の中では実はやりたいことのベースは同じで、誰かに勇気と自信を持ってもらえるようにナビゲートしたいと思っています。私が出会う人は、みんな総じて頑張り屋さんなんですよね。本業ではこの会社で成功しようと意気込む新入社員に、新たな武器を持ってもらえるようにサポートしています。副業では、よしよし、頑張ったねと触れてあげています。アプローチの仕方は違いますが、自分の中では同じことをしていると思うんです。」
素敵ですね!
フルタイムで働きながら週末に副業をしている忙しい絢さんですが、ヨガやチアリーディングなどを日常に取り入れて、エネルギッシュな日々を送っています。
その活力はどこからくるのでしょうか?
後編では日々を快活に過ごすためのヒントを伺っていきます。
後編はこちらから↓↓