副業禁止の会社でのボランティア経験を糧に独立した若手書道家

こんにちは! SIDELINESのMyoon(ミュン)です。

会社の仕事では生かされていない、自分の得意分野。
会社には関係なく深堀りしている趣味。
それは、まだ花開いていない副業(サイドワーク)の芽だと思います。

副業が禁止されている会社に勤めながら、そんな自分の得意分野に関して、仕事として引き受けてほしいという依頼が来たら?今回はそんなシチュエーションで葛藤した、書道家の李白湖(リ・ハッコ)さんの事例をご紹介します。

前半の記事はこちらから↓↓
http://sidelines.jp/post-1554

書道家はさまざまな筆耕でお小遣い稼ぎができる

李さんは日展、創玄展、毎日展をはじめとする数々の展覧会で受賞歴を誇る若手書道家で、書道の専門学校と大学を卒業しています。

書道技術を生かしたアルバイトや副業に従事する友人たちを、学生時代から数多く見てきたという李さんに、書道家のサイドワークにはどんなものがあるか紹介いただきました。

・命名書き:赤ちゃんの名前が決まったときに記念に書くこと。
・招待状の筆耕:結婚式の招待状などで住所や宛名を書くこと。
・賞状の筆耕:賞状の文面や名前を書くこと。
・看板の筆耕:宴会場などの看板を書くこと。

印字で済ませてしまうことが多いですが、大事な場面ではやはり、心のこもった手書きがうれしいもの!
(字がきれいだという特技を生かせる仕事って、思ったより多いんですね! 命名書きなどのボリュームが少ない単発の仕事なら、副業にできそうです。)

李さんは現在、書道作品作りと書道教室での講師業を中心に活動しています。

趣味から仕事へ、切り替え時期を模索し始める

李さんは大学を卒業後、人材業界の企業に就職しました。

会社では副業が認められていませんでしたが、口コミで字を書いてほしいという依頼が多く、ボランティアで筆耕依頼を複数請け負うことになります。結婚式の招待状のあて名書きや命名書き、賞状書きなど、知人たちから多方面で声が掛かりました。

また、就職活動時から書道が特技であることを会社内で知られていた李さん。会社から直々に「社のスローガンを書いてくれないかと?」上司から依頼されたのです。

新入社員として光栄に思う気持ちもあり、業務内の一環として引き受けました。

あくまでも仕事ではなくプライベートのボランティアとして引き受けていた李さんですが、一方では高名な師匠に弟子入りし、書道家として生きていくことを念頭に修練に励んでいました。

そんな李さんは、日に日に書道を趣味から仕事へと切り替える時期について、模索し始めます。

「会社勤めをしている人には任せられない」

ある日、学校に勤める知人から「学校長が、卒業証書の筆耕ができる人を探している。継続的に毎年請け負ってくれる人がいいそうで、受けてくれないか?」との相談が来ました。

長期的に報酬が発生する安定的な仕事です。書道家として生きていきたいと考えていた李さんにとって、魅力的な提案でした。

しかし、会社からは副業が認められていなかったため、李さんは「引き受けたい。上司に相談するので少し待ってほしい。」と伝えました。

急いで上司との相談を進めようとした李さんでしたが、その上司との面談が叶う前に、改めて知人から連絡が来ます。

「学校長に今の李さんの状況を説明したところ、やはり書道家や筆耕を専門にしている人にお願いしたいとのこと。仕事の片手間でできることじゃないから、会社勤めをしている人には難しいと思うと言われてしまった。ごめんね。」

李さんはこの出来事に大きなショックを受けました。

やりたい仕事があり運よくそのチャンスが回ってきても、会社勤めである以上、引き受けられないことがある。どんなにやる気やバイタリティがあっても、会社に身を置いているというだけで「片手間」と判断されて、「本気度」を疑われてしまう。

夢を持って副業をしている会社員たちにとって耳の痛い、厳しい現実ですね。

この悔しい経験は、「今後はこのような機会が来たら、絶対に逃したくない。」という決心に変わりま、ついには、会社を辞めて書道家として生きるという大きな決断に繋がりました。

ボランティアを引き受けたから需要がわかった

現在李さんは会社を退職し、書道家として独立。展覧会への出品や審査、老若男女幅広い生徒が通う書道教室での先生など、多岐にわたる仕事をプロとして行っています。

李さんは会社や知人からの依頼に対応したことを、いい経験だったと振り返ります。

報酬は発生しませんでしたが、さまざまな作品を書く機会に恵まれましたし、仕事としての書道の需要を知るきっかけになりました。(実績にもなります!)

ボランティア対応をしたことで、業界のマーケティングについて知見を得たということですね。

その中で、やりたい仕事を引き受けられない悔しさを経験して、「書道を絶対仕事にしたい」という強い気持ちが生まれました。

絶対仕事にしたいか? それとも趣味でいいか?

自分の好きなことや熱中していること。

そんな芽が、ビジネスへと花開くきっかけを与えられたとき、みなさんならリスクを冒しても仕事にしたいと思いますか? それとも、好きなことは趣味の活動にとどめますか?

素敵な芽を持つみなさんが、自分の可能性を信じて、花咲かせられるといいですね!

▽李さんの作品一例「花」

 

李さんの作品と活動のフォロー、お仕事の依頼は下記から可能です。

 

書道家 李白湖HP→http://hakkoshodo.wixsite.com/leehakko/about
白湖書道教室 HP→http://hakkoshodo.wixsite.com/calligraphylessons
Instagram→https://www.instagram.com/lhk_lhs/

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