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サラリーマンでも輝ける! 34歳で演劇デビューした男の話

サラリーマンでも輝ける!  34歳で演劇デビューした男の話

こんにちはサイドランズの芸能レポーター(自称)OOXです。
これまで音楽関連について多くの方をご紹介して来ましたが、今回は「演劇」です。

ところで、みなさん生で舞台を観たことはありますか?
僕は今回の取材で生涯2回目の観劇をして来ました。

その1回目というのも、知り合いが芸能人になり初舞台に立つとのことで、正直半分付き合いという感覚で、当時の彼女を連れて鑑賞しました。

「オレって芸能人の知り合いもいるんだぜ!」っていうアピールを込めて……

今考えるとなんて浅はかな若者だったのでしょうか(笑)

そんな自分カッコ良さをアピールする目的で観劇したものの、結果として役者さんの熱量や演目のストーリーに感動して、ボロボロ泣いてしまったというなんともよい経験があります(照)

さて、僕の話は置いておいて今回インタビューさせていただく方をご紹介します。

伊集院尚悟さんは、現在某社のサラリーマンとしてシステムエンジニアの仕事に従事しながら、劇団員としても活動されています。

サラリーマン俳優……。

なにやら、某特命係長みたいな匂いがしますが、その実態はいかに?

今回も前後編の2記事でご紹介します!

サラリーマン俳優、伊集院尚悟さんのプロフィール

物腰が柔らかく、すてきな笑顔の伊集院さん!

伊集院さんは、鹿児島県生まれの39歳。
小中高校と地元鹿児島県で過ごし、就職のタイミングで上京します。

就職先も特に演劇とは関係ない会社で、ごく普通のサラリーマンとしての生活をしていました。もちろん学生時代も演劇部などに所属していたわけではなく、本人曰く「演劇には全く興味はなかった」そうです。

しかし、地元である九州の友人の結婚式に参加したことをきっかけに、おもしろい出会いを果たします。

その相手が当時劇団員をされていた「鈴木さん」です。

伊集院さんは新婦側の友人、鈴木さんは新郎側の友人として参加した2人は、当時全く面識はありませんでしたが、二次会、三次会、四次会と最後まで参加したメンバーの中に鈴木さんがいました。

残ったメンバーも少なく、当時お互いが都内在住ということもあり、意気投合。鈴木さんが都内で活動していた劇団の公演に誘われます。

鈴木さんの劇団の公演を観劇した伊集院さんは、演劇のおもしろさに感動!(わかるわかる!)徐々に演劇に興味を持ち始めます。

演劇ももちろんですが、鈴木さんという人物に興味を持った伊集院さん。偶然にも当時勤めていた会社の先輩も劇団員だったこともあり、その人のすすめもあって、趣味の一環として公演を観に行くことになりました。

観客席から舞台へ。俳優を目指したきっかけ

あくまで鈴木さんの友人として一般のお客さんと同様に、観客席で舞台を観劇していた伊集院さん。頻度もそれほど多くはなく、年に数回程度だったそうです。

そんな折に鈴木さんが当時所属していた劇団から独立して、自身の劇団を旗揚げすることに。

いわゆる友達のノリで、口頭で誘われた伊集院さんでしたが、「自分は観る側の人間」という意識が強かったため、やんわりと断りました。

ただ、それでも鈴木さんの活動を応援していたいと思っていた伊集院さんは、鈴木さんが劇団員から主宰になったことをきっかけに、舞台のみならず稽古場にも陣中見舞いに行くようになりました。

鈴木さんが立ち上げた劇団の名前は「サラリーマンチュウニ」。

名前を聞いただけでもさまざまな意味を持ち合わせた劇団のようですが、この劇団については別な記事でご紹介します。

サラリーマンチュウニは、順調に活動を続け、伊集院さんも応援者の1人として、劇場や稽古場に顔を出し、劇団員や出演者などとも交流を深めます。

そしてついに伊集院さんを観客席から舞台へと誘うきっかけが訪れます。

そのきっかけは「招待状」。

当時というか今もサラリーマンである伊集院さん。サラリーマンの連絡手段といえば、電話と電子メール。LINEやSNSなどが発達した今も、あえて電子メールを活用している会社は多いはずです。

サラリーマンの伊集院さんはサラリーマンらしく、電子メールの招待状でサラリーマンチュウニに誘われたのでした。

伊集院さんが初めて役者デビューを果たした公演の名前は

第七回公演 オレ、今日会社やめさせてきた

伊集院さんのデビュー作。サラリーマンチュウニ 第七回公演 オレ、今日会社やめさせてきた

ここで注目してもらいたい事実がひとつ。

伊集院さんがデビューした公演が「第七回公演」であることです。

これまで公演のみならず稽古場にも顔を出していた、比較的距離が近い存在の伊集院さんがなぜこのタイミングで誘われたのか?

その理由を聞いたところ、

「ぜひ伊集院さんにやってもらいたい役があったから」とのことでした。

まるで取引先から送られてきたような丁寧な内容の電子メール。そして、単なる定型文ではなく、「あなただからこそやってもらいたい」という熱意のこもった文面に、伊集院さんの心は強く動かされます。

なんともサラリーマンらしいきっかけではありますが、この出来事を機会に伊集院さんは俳優デビューをすることになりました。

当時の伊集院さんは34歳。

「何かを始めるのに早いも遅いもない」というような名言は巷で溢れかえっていますが、まさにそれを体現した人が伊集院さんなのです。

役者になると、新しい自分に出会える醍醐味が味わえる

役者デビューを決心した伊集院さんですが、演技の基礎はもちろん、演技の経験すらない状態だったので、セリフを覚えたり、与えられた役柄のキャラクターを表現したりと大変な努力が必要だったのだろうと、想像ができますが、取材中の伊集院さんの語りぶりからはあまりそのような苦労は感じられませんでした。

しかも伊集院さんはサラリーマンをしっかりと続けながら、34歳にして舞台デビューを果たしています。単なる学芸会や宴会芸ではなく、一般のお客さんにお金を払って観に来てもらう、いわゆるプロの俳優としてです。

なぜそんなことができたのか?

それは、もともと与えられた配役が伊集院さんにあっていたからに他なりません。

ではどんな役だったのか?

伊集院さんが演じた役柄は、リストラ専門コンサルタント会社の社員の役。

と言われてもピンとこないかもしれませんが……。

リストラとは、会社の社員を説得して、円満に退職をしてもらうことです。ただ、それを会社の内部の人間同士で行うと必ず軋轢が生まれます。要するに気まずい空気になるということですね。
しかし伊集院さん(の役)は外部の人間としてリストラを断行する会社に赴き、その会社でリストラをする側の人間として仕事をするという役だったのです。

普段からサラリーマンをしている伊集院さん。そしてシステムエンジニアという、いかにもパソコンの前でブツブツ言いながらカタカタとタイピングをしているというイメージの職種。

まさにこんなイメージです

そんな伊集院さんのイメージが、ちょっと暗くて普通の人とは違う感覚というか空気感を持っいるキャラクターである「リストラコンサルタント」にピッタリだと思われたそうです(笑)

あ、ご本人の名誉のために補足しておきますが、本来伊集院さんはとっても明るくて気さくな方ですよ! !

これはあくまで僕の意見ですが、興味があったりやってみたいと思っていることを始めるときに、自分だけの決断で始めるのではなく、すでにそれを経験済みの人や現在進行形でそれに携わっている人にお願いして、自分がそれに合っているか否か。またどのような形で関わるべきかを、1度見立ててもらうのは、とてもいいと思います。

自分1人で考えて、自分1人で決断してしまうと、自分を過大評価してしまったり過小評価してしまう恐れがあるからです。

伊集院さんがこの第七回公演以降、今も楽しく役者を続けられている秘訣は、まさにこの「役者としての入り口」にあるのでしょう。

前半ではサラリーマン俳優が誕生するまで。ついてレポートしました。

後半では、より深くサラリーマン俳優の実態について具体的な活動やアクティブな日常をレポートします!

営業職はすでに俳優!? サラリーマンと演劇の相性とは?

 

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両親の離婚、父親の病気、祖父の介護などが重なったことをきっかけにフリーに転身。「やりたいこと」と「やるべきこと」のバランスを保つために試行錯誤しています。2児の父親(男の子と女の子)。「やりたいこと」の一環として、静岡県御殿場市でボードゲームバーを経営しています。

ライターについて

大楠 翔一
両親の離婚、父親の病気、祖父の介護などが重なったことをきっかけにフリーに転身。「やりたいこと」と「やるべきこと」のバランスを保つために試行錯誤しています。2児の父親(男の子と女の子)。「やりたいこと」の一環として、静岡県御殿場市でボードゲームバーを経営しています。

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